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【先着30名】じっくり読みこんだ本音感想を書く企画【16】〜【20】

質問・返信は以下のノートにお願いします。
https://kakuyomu.jp/users/kamemushi_kazino/news/16817330647889422158

参加作品:
【16】異世界転移したアイツと、その後の私〜残され少女の見る夢は?〜(さこゼロ)
https://kakuyomu.jp/works/16816927863164956599
【17】十年雪の約束(小濱宗治)
https://kakuyomu.jp/works/16816700429093824784
【18】放課後カフェラテ!(裕貴)
https://kakuyomu.jp/works/16816927859941984732
【19】想いを伝えられなかった彼女は取り憑く(よこしゅう)
https://kakuyomu.jp/works/16816927863126214362
【20】僕の30年の日記、魔王に見られ、涙する(榊原 浩一)
https://kakuyomu.jp/works/16817139557855472663/accesses

【01】〜【05】
https://kakuyomu.jp/users/kamemushi_kazino/news/16817139558448303881
【06】〜【10】
https://kakuyomu.jp/users/kamemushi_kazino/news/16817139558641572246
【11】~【15】
https://kakuyomu.jp/users/kamemushi_kazino/news/16817139558827416647
【16】~【20】
https://kakuyomu.jp/users/kamemushi_kazino/news/16817139559021075559
【21】~【25】
https://kakuyomu.jp/users/kamemushi_kazino/news/16817330647559848000
【26】~【30】+【31】
https://kakuyomu.jp/users/kamemushi_kazino/news/16817330647793336857

⬜️企画説明。

参加条件:
・先着30名。一日一感想で九月内に終了(予定)です。
・一万字以内の短編。短い方が熟読できます。
・ジャンル不問。作者の好みの傾向はプロフ参考。
 よく知らないジャンルは、前置きの上で、わからないなりの感想を書きます。
・辛口でも泣かない。
 反論は近況ノートにて受け付けます。誤解があれば訂正します。
 それでも納得できない場合は「所詮一個人の感想」と割り切ってください。
・梶野の趣味や傾向が気になる方は、プロフや作品をご確認ください。
 いわゆるラノベより、やや一般小説よりかと思います。

ご注意:
・正直な感想を書くので、辛口の場合もあります。
 梶野の近況ノートを遡れば、どういう感じかある程度わかるかと思います。
・可能な限り、「自分ならこう書く」を提案するスタイルです。
 作品の改善を求めるというわけではなく、単なる作者の練習です。
 もちろん、提案通りに直していただいても構いません。
・テンプレ的な異世界転生やなろう系は、ほとんど読んでいません。
 それでも読んでもらいたいという野心作なら歓迎です。覚悟してください。
・星やレビューはお約束しません。内容次第です。
・その他、質問などがあれば、以下の近況ノートまで。
・初の企画で何かと不手際がありそうですが、よろしくお願いします。

6件のコメント

  • 【16】異世界転移したアイツと、その後の私〜残され少女の見る夢は?〜(さこゼロ)
    https://kakuyomu.jp/works/16816927863164956599

    これも若干、長文タイトル。
    ジャンルは異世界転移ファンタジーですね。
    あらすじ読むに、何かの企画で、出だしの設定は決まっていたようです。
    そこら辺をうまく使えてるかどうかもチェックしつつ、読んでいきましょうか。

    それでは、感想行きます。

    ⬜️読みながら雑感
    二読後の感想を、読みながら書きます。

    >たとえ夢でも、ひと目あなたに…
    二読後だと、内容にかすりもしないサブタイトルだとわかります。

    >友人知人も所在を知らず、
    その前にまず、トリックかどうかを疑うところでは。

    >いくつかのマスコミは無責任に、
    >「少年は異世界に召喚された」と報道した。
    ネットのニュース動画やまとめサイトならありそうですが、
    マスコミは絶対にないです。
    視聴者から不謹慎だとクレームが来るので。

    >「灯里ちゃんを見てると何だかね。あの子らしいと言うか何と言うか、新太が元気ならそれでいい」

    理解不能です。
    灯里ちゃんが語り手なのはわかるとして。
    何が「何だかね」なんですかね。
    ここまでの情報では、「新太は異世界をよく妄想していた」だけですが。
    「あの子らしい」って、まず親御さんは異世界行きを信じたと?
    「元気でいる」と思う根拠は? わけがわかりません。

    >あれから初めて私は泣いた。
    これも謎です。
    主人公と新太の距離感がまったく書かれていないので、共感もできません。
    察するに同級生か幼馴染だと思いますが、あまりに説明不足です。

    >散らばる瓦礫の状況から、ここが私の部屋じゃない事は確かに判る。
    散らばる瓦礫が自分の部屋とどう違うのか。
    何故自室ではないとわかったのか、その理由を書くべきです。

    >私は大きな瓦礫を押し退けて、その場にスッと立ち上がった。
    これ、下敷きになってたという意味ですかね?
    もしそうなら、まずその描写をすべきです。
    もし違うのなら、この描写自体が不要です。

    >私は一瞬、ドキリとする。それと同時に、これは夢だと思い至った。
    >そうしてやっぱり、これは夢だと確信する。
    え、何故?
    むしろ「私も異世界に来てしまったのか」と思いません?

    >二階建ての家屋ほどもある真っ黒な闘牛が、鼻を鳴らして待ち構えていた。
    「闘牛」は競技名(スペインの国技)で、牛の呼称ではないです。
    「真っ黒な牛が」、で十分かと。

    > ~~~
    普通に場面が続いているので、意味のない区切りです。

    >フードをずらした白い外套で身を包み
    フードをずらした? 
    「外した」という意味でしょうか。

    >そのとき聞こえた野太い声は、先ほど聞こえた男の声だ。
    「声」が被っています。
    「その時きこえた」も書かずとも伝わります。
    「野太い声は、先ほど聞こえた男のものだ。」

    >二メートルはあろうかと思う巨躯の男性が、同じく身長ほどもある大盾で、巨大闘牛の突進を押さえ込んでいた。

    この状態だと、先に牛の描写をした時点で、この男が目に入っていないのがおかしくなります。

    牛の描写に男を加え、改めてここで描写し直すか、男が新たに登場する横から展開にした方が自然です。

    >みっちりした鉄色の鎧
    みっちりとは……

    >「もしかして、結構ピンチ?」
    順応早すぎでしょ。
    せめて「驚いていない自分に驚いた。夢だからかな」みたいな説明が欲しい。

    >「嫌に決まってるでしょ!」
    これは大男の台詞では?

    >「アンタのマントのせいだって、気付いてない訳ないよね?」
    脱げば?

    >「ゲームじゃコテンパンだったけど、運動神経なら負けないんだから」
    > 誰に対する対抗心だか。
    いや、読者的にも「誰に対する対抗心だか」です。
    もちろん新太に対するものなのはわかりますが、ここで何故そう思うのか。
    そもそも、現状を主人公がどう把握してるのか。完全に置いてけぼりです。

    >その一歩で、本能的に理解した。
    >身体が異様に軽い。全身に力がみなぎっている。
    いやそれ、本能的じゃないです。
    誰でも普通に理解できる奴です。

    >どこかバカにしてた男の子シンタの心境が、今なら私にも判る気がする。
    ゲームとかやってるのに?

    >「メテオスラッシュ!」
    どっから出て来たんですかこれ。
    後でセルフツッコミあるとはいえ、キャラが掴めません。

    >『メテオスラッシュ!シュ!シュ!』
    説明がくどすぎて、読んでいて恥ずかしくなります。
    ある意味、主人公に共感しているとも言えますがw

    > 自分の声が何度も脳内でリフレインし、皆んなの視線がチクチクと突き刺さる。
    技名叫ぶのは恥ずかしい世界なんですかね。
    それとも主人公の誤解?

    >気が付くと、そこは自分のベッドの上だった。
    ここで夢と気付かせた方が、面白い展開だと思います。

    >メラメラと燃え盛るライオンだったり、自由に空を飛び回るドラゴンだったり…
    >そのどれもがいきなり窮地に立たされていて、息つく暇もありはしない。
    この書き方だと、ライオンやドラゴンが窮地みたいです。
    私なら、
    「毎回、窮地に呼び出されて、息つく暇もありはしない。」

    >「たまにはノンビリ、観光くらいさせてよ!」
    バトルの後は必ず夢から覚めるということでしょうが、
    その点ははっきり明記すべきです。

    後、新太について主人公がまったく触れていないのは謎過ぎます。
    私なら
    「夢から目覚めた後、仲間が新太の名を呼んでいたことを思い出す。
     もし次があれば尋ねてみようと思った」的なシーンを入れます。

    でないと、主人公にとって新太がどうでもいい存在のように見えるので。

    >「ちゃんと挨拶するのは初めてね。改めまして、私はソニア」
    えっ、何度も呼ばれてるのに!?

    >「アカリね。それじゃ、行きましょ!」
    その前に、入れ替わりについての説明をですね。

    >どうやら私のささやかな願いは、ちゃんと聞き届けて貰えたようだ。
    仲良くなる順番、無茶苦茶ですか。
    名前も知らない相手に、この展開は不自然すぎます。
    そもそも何者なのかすらわかっていないでしょうに、お互い。

    >そこからは、本当に楽しかった。
    なぜ、この時だけゆっくり時間が取れたのか、謎です。

    >「アカリにはいつもお世話になってるから、こんな事で喜んで貰えるならお安い御用よ」
    ここに来て新太の名前一つ出て来ないのに、恐怖すら覚えます。

    >きっと新太も、何処かの世界で、こんな風に旅をしているのだろう。
    いやいやいやいや……認識おかしいでしょ。


    ⬜️全体の感想


    ・タイトルについて
    残され少女って、そもそも新太との関係語られてませんよね、一切。
    このタイトルだといかにも身近な友人か恋人くらいな感じですが。
    その意味では、強烈に違和感のあるタイトルです。
    別に嘘は言っていないけど、詐欺っぽい感じです。

    ・文章について
    わかりよい文章です。
    とりあえず読み取れない箇所はわずかでした。
    文章力という意味では、一人称としては、及第点。
    多分ですが、三人称ではボロが出る感じだと思われます。

    一方、表現力はまだまだで、観光時の描写やバトルについては、
    一人称であることを差し引いても、「もうちょっとがんばれないものか」
    と率直に思いました。

    ・内容について
    「他人の夢の話ほど、くだらないものはない」
    みたいな話をどこかで読んだ気がしますが、それを思い出しました。

    前半の流れから私が想像したのは、
    「異世界に転移した新太を追うように、主人公も異世界の夢を見るようになる。
     幾度もの夢を経て、主人公は新太が冒険の日々に満足していることを知り、新太の両親にそれを伝える」

    みたいな感じでしたが、今作は、

    「新太のことを忘れて、好きに異世界を楽しむ」でした。

    斜め上すぎるストーリーテリングは、いっそ清々しいくらいです。
    「残され少女ってなんやってん」と言いたいです。

    異世界での新太の仲間が、揃って入れ替わり現象に触れないのも異常です。
    入れ替わり条件を突き止めるほどなのに、主人公や現象の詮索は一切なし。
    普通は、何かの呪いじゃないかと疑うところですが。
    物語のキーパーソンであるはずの新太は、最後まで蚊帳の外です。
    異世界の夢を主人公は楽しんだ。えっそれだけ? という感じ。
    残された両親の気持ちとか、どうでもいいんですね。


    一切合切がふわふわした、まさに夢のような小説でした。
    それゆえ、もう一度繰り返しておきましょう。

    「他人の夢の話ほど、くだらないものはない」


    ⬜️総評
    ・まさに夢物語、夢でしかないのが問題。
    ・読みやすいが、あまりに底が浅い。
    ・お題をまったく生かせていない。


    絵に描いたようなラノベファンタジー、という感じですね。
    それだけならまだしもなんですが、この展開はひどいと思います。
  • 【17】十年雪の約束(小濱宗治)
    https://kakuyomu.jp/works/16816700429093824784

    今企画、何度目かの恋愛もの。
    恋愛小説さして読まないんですが、ほっとしてる自分がいます。
    少なくとも現実に即した感想が書けるからですかね。
    短編だとどうしてもワンシーン特化しがちですが、恋愛小説は
    そういう書き方でも魅力が出せて、よいジャンルだと思います。

    それでは、感想行きます。


    ⬜️読みながら雑感
    二読後の感想を、読みながら書きます。

    >あまりにも寒すぎるから、皆、帰ってしまったのだ。
    暖房入っていないんです?
    それとも、放課後は暖房切れるとか?

    >それでも彼女は待ち続けた。
    >来る筈のない友達を。

    放課後の教室で、このシチュエーションは想像しづらいです。
    友人は同じ教室のクラスメイトだと思われます。
    授業が終わって、カバンや荷物を整理して、それなのに、
    「待ち合わせをする」「そろそろやってくる」状況って、一体?
    仮にあり得るとしても、無理がありすぎます。

    これが教室以外の場所ならわかるんですけどね。校門前とか。

    >僕は仕方なく、教室に入った。
    とんでもないクソ野郎ですね。

    席がとなりで、好意を寄せていた彼女。
    その彼女が友人にいじめられ、教室で待ちぼうけしている。
    その事実を最初から知っていて、先に彼女に気付きながら、
    このリアクションです。「仕方なく」です。
    目が合い、声を掛けられなかったらスルーしていたはず。

    好きな子が意地悪されて独りぼっち。
    ここでスルーする男が主人公って、大丈夫ですか?

    「彼女は僕の事を、どう思っていたのかな……」
    とかの独白が、いっきに空々しく感じられます。

    私なら少なくともここは、

    「教室に入ると彼女が独りでいた。
     先刻、友人らが帰っていくのを見た」
    (つまり彼女を置いていったことを知らなかった)

    にしておきますがね。

    >帰り道、通りかかったファストフード店には、見慣れた生徒達の姿があった。

    この行の前に、場面転換を伝える何かしらが欲しいところ。
    マークとか、二行開けとか。

    >否、友達面をしている奴等。そう言った方が正しいだろう。
    君が言う資格はないと思う。

    >「馬鹿だね。私」
    > 彼女は寒空の下、ファストフード店の大窓に張り付いて言った。

    普通に彼女と二人で下校してるのが驚きです。
    臆病な性格なのに?
    せめてどんな経緯でともに下校する流れになったのか、説明が欲しいところ。

    >彼女は寒空の下、ファストフード店の大窓に張り付いて言った。
    臆病な人間は、こんな行動取りません。
    万が一、中の友人に見つかったらコトですから。
    隠れるようにそっと、窓の中を見るくらいがせいぜいで、
    何なら確認は主人公に任せて、自分は絶対店に近づかないと思います。

    >僕は頭に来て、店に入ろうとした。
    冒頭のアレがなければ、好感度あがるんですが。

    >「やめて……」
    >「でも」
    >「お願い。やめて」

    ここら辺は、らしくてよいと思います。

    >凭れ
    「もたれ」。要ルビ。私なら開きます。

    >肩を並べると、彼女の身長は、僕より頭一つ分、小さかった。
    こんなわかり切った描写より、冬の川とかの描写が欲しいところ。

    >「どこかに。連れて逃げて」
    > 彼女は手を伸ばした。

    遠くに行きたいはまだしも、「連れて逃げて」はどうなんでしょう。
    そんな信用がある関係にはまだ見えません。

    ましてや、女性からなんて。
    これがやさぐれたJKとかネグレクト受けてる子だったら、わかります。でも、絶望の度合いは、そこまでにも感じられない。

    それに、ここまで読んだ感じでは、彼女は根は真面目で、現実を踏まえた性格のようです。でなければ、店に乗り込んで大暴れしていたはずです。

    そんな子でも、「遠くに行きたい」は理解できます。
    でも「連れて逃げて」は変です。相手が彼氏ならまだしも。
    「遠くに行きたい」でも「行けるわけがない」と思うのが、
    このタイプの少女の思考だと思うのですが、いかがでしょう?

    逆に、男側から誘ったり、連れて行こうとするのはアリでしょう。
    主人公は明確に彼女が好きであり、力になりたいと思っていますから。多少強引にでも彼女を助けようとしても、無理は感じません。

    ですので、私なら、

    「一度は「遠くに行きたい」という言葉を呑み込んだ彼女に、
     主人公は「いいところを知ってる」と言い、強引に誘う。
     彼女に手を伸ばしかけるが、途中で引っ込めてしまう」
     (臆病なので)

    くらいにすると思います。

    >僕は宵闇が迫る中、彼女の手を引いて駆け出した。
    この続きが夜中のキャンプで、ちょっと笑いました。
    手を引いて駆ける意味なしw

    >その夜中、僕等はとある山を登っていた。
    登山のイメージは様々なので、「町に近い低山」という情報は早めに開示すべきです。

    ここからトンデモ展開に入りますが、まず夜の登山が無理です。
    ヘッドライトを持っていても、危険極まりない。
    まして素人の女性連れ、十二月となれば、ファンタジーの類です。

    私なら「小高い丘」くらいにしときます。
    それでもリアルだったら、彼女に一蹴されそう。

    リュックや防寒具の前に、まず灯りの有無を知りたいところです。

    >やがて、僕らは山頂へと辿りついた。
    何の苦労もなく、あっさりと。

    >遭難する事はまずあり得ない。
    遭難より前に、考えることがあると思う。

    >山頂の真ん中辺りには、適度に開けた場所があった。
    キャンプ場ですらないのか。

    >そこで僕等はテントを張り、焚火をした。僕にはキャンプの経験があったので、火の扱いに困る事はなかった。

    私もキャンプの経験はありますが、夜からの設営とか普通に地獄ですよ。
    まず薪を探せないです。まさか担いできたわけでなし。

    >あんなに下らない連中がいる場所なのに、街の灯は、悲しい程に美しかった。

    クソなクラスメイトがいるくらいで、街全体を敵視するのもどうかと思います。

    >火にかけた飯盒はんごうがこぽこぽ音を立てる。お湯が沸いたのだ。

    飯盒は読んで字の如し炊飯用のクッカーです。
    無理やりお湯を沸かせなくはないですが、ここは「コッヘル」でいいかと。
    今時のキャンパーで、飯盒持ってくる人は少ないです。

    >彼女は、緑のたぬきをくれた。
    ここら辺、お題もあるんでしょうが、キャンプにカップ麺は定番なのでよいかと。
    ゆるキャンでもカレーヌードルが人気でしたね。

    >「東君って、部活入ってたっけ?」
    ここも話題が唐突なのと、彼女から話を振ってるのが違和感。
    男の側が話題を考える展開が普通だと思います。
    まさか、赤いきつねで解決したわけではないでしょうし。

    >「ううん。僕は和食じゃないと食事した気にならないから。外国に住むのは無理かな」
    何故、語学部を選んだのかが聞きたい。

    >「……何か、物語を書く人。かな」
    ここで話題が切れる不思議。
    突っ込みいくらでも出てきそうなのに。

    >彼女は微笑を浮かべたが、それは寧ろ淋しく見えた。
    ちょっと伝わりづらい表現かも。
    私なら、うーん。
    「彼女は微笑を浮かべたが、うまく笑えてはいなかった」
    とか。余計わかりづらいか?

    >「君は? 十年後はどうしてる」
    十年後が出てくるのが唐突過ぎます。
    君は?というからには、自分に関係しないと。

    例えば、
    「十年後までには、かならず賞を取って作家になる」とか。

    >「わかんない。十年後の事なんて。でも、その頃にはきっと忘れちゃうよね。私の事なんて。みんな変わっちゃうから」

    何を考えて、この返答に至ったのか、よくわかりません。
    いじめられて、つらくて、世界から逃げ出した少女。
    そんな彼女が「十年後には忘れちゃうよね」とか。
    だったら、逃げる必要なくないですか? 

    物語のテーマと、ちぐはぐな印象をうけます。

    >彼女はふにゃりと笑った。
    この「ふにゃり」も感情がよくわかりません。

    >「……僕は変わらないよ。十年後も、君を覚えてると思う」
    いやいや……
    薄いにせよ、恋心を自覚してる若者の感覚がこれっていうのは、理解できません。
    これが軽くでも告白してフラれた後の台詞ならわかるんです。
    でもこのシチュを用意できる行動力がありながら、自分の気持ちも伝えず、十年後=他人でいることを選ぶ、という感覚が、私には共感できかねます。
    恋心ゼロの、袖すり合った程度の他人相手ならまだしも。

    私なら、せめて「告白しようかと思ったけど、最後まで勇気を出せなかった」とか、主人公に思わせると思います。
    それでも「かっこいいのは台詞だけかよ」とは思いますが。

    >「そう? でも、赤いきつねとか、緑のたぬきは十年後も同じだと思うよ」
    永遠に人気な商品なんて有り得ません。
    会社が常に何かしら努力して、時代に適応したからこそ、残り続けているのです。

    >「忘れるよ。きっと」
    主人公に好意を抱いていたとしても、十年後を問われて、脈がないと判断した。
    そんな風にも読めますね。

    >その夜、僕等は交代で眠った。寝袋が一つしか無かったからだ。
    寝袋一つで女の子誘ったんですか?
    六甲おろし(ドライブナンパした女性を山頂に連れて行き、行為を断れば山で降ろすと脅す関西のゲス手口)ですか?

    まあ冗談はともかく、せめて寝袋は彼女に譲って、自分は火の番するのがかっこいい男の子だと思いますよ。

    >眠い目を擦ってテントから這い出すと、辺りは真っ白だった。
    普通に凍死しますね。
    12月夜登山キャンプ降雪素人男女、寝袋一つ。役満です。

    >彼女は携帯端末を、遠くに投げ捨てた。
    ここは多少なり気持ちがわからんでもないですが、翌日から友情ごっこ再開なんですよね?
    何だったんですか、このシーン。

    >「約束、覚えてる?」
    > 別れ際、彼女はやっと口を開いた。
    >「え?」
    私も「え?」てなりました。
    してませんよね、約束。そんなシーンありました?
    「十年後も君を覚えてると思う」はただの想像で、「絶対覚えてる」という約束じゃないです。

    彼女の想像も逆になってるし、こっちも十年後前提だし。
    帰ったら普通に教室で顔合わす相手と、十年後の約束します?
    二度と会わない前提ですか?

    >僕等は再び学校生活に戻り、淡々とした毎日を送った。
    むしろここの方を具体的に知りたいですね。
    最大の好機を逃したとはいえ、話す機会は作れたはず。
    そこで淡々としていた理由をむしろ知りたいです。
    彼女の状況は結局なにも変わっていないのに。

    >彼女は、何事も無かったかのようにあの連中の輪に戻り、それからも仲良しを演じていた。

    それわかってて、淡々としてたんだ……

    >僕と彼女は結局、男女交際するには至らなかった。
    そりゃ、これだけ行動しなければねえ。

    >だけど、実際に口づけを交わすよりも確かな物が、僕等の間にはあった気がする。

    私はない気がします。
    よしんばあるにせよ、それを言えるのは彼女とキスできた後でしょう。

    >やがて、僕等は高校を卒業して、別々の道を歩き始めた。
    ここまでの説明見る限り、
    「一度キャンプに行っただけの関係。友人ですらない赤の他人」
    なんですが、それでいいんですかね?

    >僕はそれを証明する。これから、君の事を書くよ。
    何かが始まり、終わった関係があったなら、この独白も感動的なんですが。

    >唯々、君が幸せでありますように。
    同級生時代は淡々としてたのに?
    結局この主人公、キャンプ以外は傍観者でしたね。
    恋心ない方が、まだしも自然だった気がします。


    ⬜️全体の感想

    ・タイトルについて
    響きは綺麗ですが、それだけです。
    これは内容についての問題かもですが、十年、約束、雪、どのキーワードも重みがなく、たいした印象を残していないので、改めてタイトルを見ても感情が動かないのです。

    「緑のたぬきは十年後もある」という話の方がよほど記憶に残っているので、そちらをタイトルに絡めるべきでは、と思うくらいです。

    まあロマンティックではなくなりますがw

    ・文章について
    文章力は及第点。
    読み取りづらい点もなく、誤字脱字もなかった点は評価します。

    というか、これはおそらく一人称でも、
    「主人公が後に書いた小説」という設定なのでしょうね。

    主人公にほとんど共感できなかったのは、この設定における「作者の下手さ」が原因なんだと、やっと理解しました。

    一人称は完全主観なので、感情や思いを描くのに向いています。
    一方で、この作品はほとんど主人公の思いが描かれていない。
    「淡い恋心」ではなく、「描写が薄い」だけなんです。
    料理で言えば「薄味」ではなく「味が薄い」のです。

    具体的に言いましょうか。
    主人公は「彼女を好きだが臆病で話しかけられない高校生」です。
    それが何故か、「夜に二人キャンプ」「お泊り」「寝袋一つ」でも、
    恥じらったり強引に出たり謝ったりする描写が一切ない。
    普通に考えてありえないじゃないですか、上記の学生だったら。

    おそらく、この作品の作者は、そこら辺をカットした方が「クールな恋愛」を描けると思ったんでしょう。
    でも実際は違いますし、読者の希望も違います。
    そういう、クソ恥ずかしい黒歴史にこそ、読者は共感するんです。
    綺麗事だけ選び抜いて書いてるから、こんなペラペラになるんだよ、と、この小説の作者=主人公によく言っておいてください。

    別に一人称小説型でも、当時の心理描写は簡単です。
    冷静な書き手が「今思えば馬鹿みたいだが、あの頃のぼくは~」と書けばいいのです。
    当時の素直な自分を逐一書かなければ、感動なんてしません。
    その上でドラマを考えるべきもので、それ以前の段階です。
    そういう意味では、恋愛文章力は赤点です。


    ・内容について
    物語の根幹をなす部分が破綻していて、共感できませんでした。
    首を傾げるような展開、描写が続き、意味不明のまま雰囲気だけはよいオチに至る辺り、「エンディングテーマだけ名曲のC級映画」という感じです。

    とりあえず、問題点を並べていきましょうか。

    1.主人公がクソ
    いや、何度か削除して、もっとお上品な言葉を探したんですよ。
    でも思いつかない。まさにクソ。これぞクソです。

    ・好きな相手が友人にイジメられ、置いて行かれたことを知りながら、教えに行かない。
     教えたのは目があったので「仕方なく」。
    ・なのに、友人を店で見かけると乗り込もうとする。ポーズ?
    ・傷ついた彼女を12月の夜登山(凍死コース)に連れて行く。
    ・彼氏でもないのに一泊前提。寝袋は一つ。
    ・彼女の悩み事を聞くこともなく、告白もせず、一晩を明かす。
    ・帰宅後、彼女が再びいじめ友達に近づいても、特にアクションなし。
    ・「口づけよりも確かな物が、僕等の間にはあった気がする」(本人談)
    ・卒業後、特に何もなく縁が切れる。
    ・十年後まで彼女を覚えていて、小説に書く。幸せを祈る。

    ……いや、怖くないですか、こんな奴?
    彼女は傷心中でついつい誘いに乗ったのかもですが、普通に考えて
    「今夜、山に登ろう。一泊コースな」って十二月に言われたら、正気を疑います。
    男友達でもガチで引くレベルです。

    私だったら、せめて「臆病だけどいいやつ」の方向で整合性取りますね。
    それだけでも、かなり印象変わります。少なくとも嫌悪はしなくて済みます。

    2.恋心の描写がほとんどない

    主人公の心理描写が、あまりに少なすぎです。

    ・冒頭の好きだった独白。
    ・彼女を山に誘う(微妙)。
    ・転びかけた彼女を助ける。
    ・十年後の話(微妙)。
    ・幸せを願う(十年後)。

    恋愛的な描写はこれだけです。
    逆に恋心ないのかな?って言動は上記の通りです。
    いっそ「恋心なんてなかった」という話の方が、筋が通るくらいです。

    或いは、主人公を女性にするとか。
    あまり親しくないクラスメイトの女子同士が登山し、一夜を明かす。
    それくらいなら、まあこんなくらいの温度かなーと思わなくもない。
    当然恋愛ではなく、淡い友情関係になりますが。

    文章のところでも指摘した通り、恋愛小説の肝は「かっこ悪さ」です。

    恋は人を愚かにする。名言中の名言でしょう。
    男は愚かを極め、女は馬鹿になり、草食系はうだうだと悩む。
    これが恋愛の本質で、例外はありません。
    大人の恋愛とか、恋愛未満とかのジャンルはありますが、
    大人のそれは馬鹿を続けて経験値があるからこそ生きるのであり、恋愛未満は文字通り浅漬けです。
    恋愛未満も多いでしょうから共感はされやすいと思いますが、
    それは恋愛未満の心理を描いている場合で、今作は違います。

    泥臭い「かっこ悪さ」をさらけだすのが、恋愛の本質であり、人間を描くことだと私は思います。
    ギャップもありです。クールなキャラがダサく狼狽えるからこそ、面白いんです。
    今作は、そこの魅力が完全に削ぎ落とされています。

    夜のキャンプで男女寝袋一つの展開で「じゃあ交代で」って流す恋愛もの、あります?
    その時の主人公の葛藤、二人の恥じらい、やり取りなんかをこそ、読者は読みたいのでは?
    そこをクールに流せるなら、それはもはや恋心ではありません。
    赤の他人の男女二名を同じシチュに突っ込んでも、もう少しマシな反応をするでしょう。

    淡い恋なら、それが本物の炎に変わるのか、はかなく消えてしまうのか、そのぎりぎりの葛藤を。
    単純に異性と接近する緊張と興奮を、若さ故のプライドを。
    ストーリーに織り込み、滲ませてこそ、「淡い恋物語」です。

    私がもし書くなら、そこのポイントだけは絶対に外さないと思います。

    3.現実味ゼロの夜登山

    梶野は二年目くらいのにわかキャンパーですが、11月後半にギリ行けると予定組んで、地獄見たことがあります。

    街からバイクで10分くらいの低い山、普通のキャンプ場でこれです。もちろん雪なんて降っていません。もちろん防寒フル装備、寝袋は耐寒仕様でしたが、足先が痺れてろくに眠れませんでした。

    ひたすら耐えて、夜明けを待ってたのを覚えています。降雪あったら普通に死んでいたかと。

    別に本当にキャンプに行けとまでは言いませんが、最近はキャンプブームで情報は豊富なはず。下調べ程度はしておくべくです。少なくとも無邪気に雪合戦とか書くことはなくなるはずです。

    そもそも交代で火の番してる時に雪が降ったら、その時点で外の人地獄では?
    雪が積もるということは、相当の時間と量、降り続けたわけですし。
    ストーリー的に無理がありすぎます。

    ここの改善案ですが、むーん。
    2.恋愛要素が薄いの改善も同時にできるアイデアは浮かびました。
    多少穴は残るのですが、こんな感じ。

    「主人公は勢いで夜登山を提案するが、実は初心者。
     登るにつれヤバいことに気が付き、内心では焦りまくっている。
     寝袋が一つと知らされドン引きする彼女には、「オレは焚火の傍で 
     徹夜するから」という。
     星空を見たりうどんを食べた後、彼女は先に就寝。ありったけの防
     寒具を被せる。
     本当はいじめの悩みについても聞きたかったのだが、聞けず仕舞い
     の自分が歯がゆい。
     
     夜更けごろ、急な冷え込みに加えて雪が降り始める。
     焚火の傍でさえ寒気が走り、薪を濡らさぬよう、テント内に入れる
     主人公。
     その物音で彼女は目覚め、外で雪が降り始めたことを知る。

     彼女は「中で寝たら?」と主人公を誘う、「凍死するかもよ」と。
     意地を張る主人公だが、雪は勢いを増し、仕方なくテントへ。
     彼女は寝袋を開け「くっついた方が寒くないよ」と主人公を誘う。

     テント内も冷え込み、もはや恥ずかしがっている場合ではない。
     主人公は覚悟を決め、彼女と同じ寝袋に入る。心臓爆発寸前。
     互いの体温を感じながら、悩み事や十年後について話す二人。
     絶好のチャンスだと知りながら、主人公は一線を越えられず、
     ついに朝を迎える。
     翌朝、空は晴れ、雪は薄く積もっていた。
     二人は残った薪に火をつけ、雪合戦をし、携帯を投げ捨てて、
     下山する。」

    まあこれでも「生き延びれる?」とか「薪どうしたの?」とか穴一杯ですが、二人の急接近場面を追加することで、多少の矛盾は見逃してもらえないかなーとw

    これくらいのインパクトがあれば、
    「口づけを交わすよりも確かな物」と言われても納得できそうです。

    4.下山後の彼女

    携帯を捨て、馬鹿を連呼した彼女ですが、下山後は友人の顔をしたクズどもと再び交友を始めています。
    この展開はあまりに謎すぎて、気持ち悪いくらいです。
    主人公との一夜は、なんの意味もなかったんでしょうか?
    携帯を新たに買い直して、クズ友を登録し直す彼女を想像すると、そんなふうにしか思えません。

    私なら迷いなく、
    「携帯を新調したのをきっかけにクズ友とは縁を切った」とします。
    ついでに主人公と登下校したり、つきあうまではいかずともいいとこまで行ったりとか、
    そういう展開を短く説明しますね。


    ・終わり方について
    終わり方そのものは順当だと思います。
    独創的ではないですが、無難な締め方です。

    ただ、ここに至るまでの過去話の内容に共感できていないので、せっかくのオチが上滑りして見えるのも事実。
    ここらは指摘した問題を解決すれば、だいぶ印象変わると思います。

    あと、山を降りた後の二人の関係が、ほとんど語られていないのも大きな問題点です。
    むしろその後の二人の描写こそが、この末路に至る説得力を生むのではないかと。
    主人公次第では、「今は隣に彼女がいるよ」的なエンディングもありえたのですから。
    そうはならなかった経緯について、もう少し語っておくべきだと思います。

    私なら、例えばこんな感じ。
    「その後、僕らは登下校をともにする友人になった。
     「つきあってる?」と噂もされたが、交際には至らなかった」
    そこから
    「やがて、僕等は高校を卒業して、別々の道を歩き始めた。」
    に繋げれば、「なるほど。確かにありそう」ってようやく思えます。


    ⬜️総評
    ・主人公の性格が最悪。共感できない。
    ・死を呼ぶ冬キャンプ設定。下調べは大事。
    ・手を入れれば、もう少し読めるものになりそう。


    素材は悪くないと思います。
    キャンプも、真冬で雪さえ降らせなければ、アリでした。
    (雪の中のシーンが先に浮かんで、冬登山を強行したのでは?)
    ただ、キャラクター二名の一貫性のなさは、いかんともしがたい。

    そこさえまともなら、ミスはともかく評価できたはず。
    そして恋愛小説の何たるかを、改めて見直していただければと思います。
  • 【18】放課後カフェラテ!(裕貴)
    https://kakuyomu.jp/works/16816927859941984732

    売り文句は「現役高校生が贈る学園ラブコメ」。
    これは恐い。現役の人に「今の高校生は」とか絶対言えないw
    小説はこれで二作目で、初完結作品と。なるほどなるほど。
    初心者を育てる気持ちで、オブラートを増量しときます。

    ジャンルというか文章は、携帯小説味ありますね。
    一時流行りましたねえ……まだ本屋にコーナーありますが。
    女性視点のラブコメは少女漫画で馴染みあるので、梶野はよく知ってる方だと思います。ハーレム的なラブコメより多く読んでるかも。

    まあ自分の高校時代を思い出しながら手心を加えつつ、言うべきところははっきりと、感想書いて行きましょう。

    それでは、スタート。


    ⬜️読みながら雑感
    二読後の感想を、読みながら書きます。

    今回は、初心者ということで文章の指摘は甘め。
    形式が特殊過ぎて、突っ込むとキリがないので。

    >第1話

    >「別に、あいつの事なんてなんとも思ってねぇよ!」
    ド定番の台詞ですね。
    ここから誤解してこじれて告白されてつきあう展開?

    >たまたま廊下で、すれ違った時に聞いてしまった。
    主人公が、この時点で何歳なのか(小中高でも)わかりません。
    私ならここを「高校の廊下で」にして、高校生であることを伝えます。

    >すれ違った時に聞くのは、さすがに男にすぐ気付かれそう。
    気づかれる展開でないのなら、「偶然聞いてしまった」の方が自然。

    >そして、私は小学生の恋というものを知らない内から彼に惹かれていたのだと思う。

    この書き方だと「小学生の恋」に読めます。

    「そして私は、恋というものを知らない小学生の内から、彼に惹かれていたのだと思う。」

    くらいが読みやすい書き方。

    >この気持ちがわからない内から私は彼の事が好きだった。
    気持ちはわかってるじゃないですか。
    わからないのは「気持ちの名前」のはず。

    >だけど、今の関係が壊れるのが怖くてずっとこのままでいたんだ。
    意味は通じますが、たどたどしい表現。
    「伝えられなかったんだ」「踏み込めなかったんだ」の方が。

    >第2話

    >でも、よくマンガとかの家を行き来する幼馴染がいるくらい。
    日本語がおかしいです。
    「普通と違うのは、マンガとかによくある、互いの家を行き来する幼馴染がいるくらい。」

    >名前は、岩崎遥人と言って昔は可愛かったのに、今ではすっかり憎たらしい同級生だ。

    文を分けたほうが、らしくないですかね。
    「名前は岩崎遥人。昔は可愛かったのに、今ではすっかり憎たらしい同級生だ」

    >でも、たまにたまーにかっこいいんだ。
    どんなところがかっこいいのか、一例でもあげておくとイメージしやすいです。

    「体育の授業中、シャツで汗をぬぐうのを見てどきっとする」
    とか。(例は適当です)

    >そんな事もあり私と遥人は昔から周りの友達にからかわれるくらい仲良しだった。

    読点(、)が欲しいところ。

    >嬉しい事に私と遥人は同じ七星学園に入学することになり、
    特に必要なければ「高校」で十分。
    余計な情報はできるだけ削るのが、よい短編を書くコツです。

    >告白はしたくても、私の事なんてなんとも思ってないって言ってたし。

    ちょっと台詞が固い感じです。
    私なら、
    「いつか告白するつもりだったのに、あんな風に思っていたなんて」
    ですかね。

    あとここに入れると、時系列がわかりづらいです。

    この「なんとも思ってない」は第1話の台詞ですよね?
    ここ2話は主人公の自己紹介パートで、次の3話は二人の日常紹介。
    この遥人の台詞を入れると、そこから本筋に戻るように感じられるので、
    なぜ、日常シーン?(しかも主人公ニコニコ)という疑問が出ます。

    私なら、3話の寝癖直しの後に持ってきて、
    「いつか告白するつもりだったのに、あんな風に思っていたなんて」
    から、4話の昼休みシーンにつなげます。

    これなら、主人公が落ち込んでいるのが無理なく伝わります。

    >第3話

    >朝、私は鏡の前で髪をアイロンでゆるーく巻く。
    >そして、校則に引っかかるけど、薄ーくお化粧をする。
    >コンタクトを入れて、制服を着る。
    >今日もバッチリ!

    ここら辺、ノリよくていいですね。

    >やっぱ、好きな男子の家って緊張するな。
    これはしない気がします。
    毎日、入り浸っているんですし。
    「勝手知ったる」方がらしいかなと。

    >そう言って登校しそうになる遥人を捕まえて洗面所に連れて行く。
    「遅刻する」と嫌がりそうですね。

    >第4話

    >キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン
    頭悪い感じの表現です。
    「昼休みのチャイムが鳴り響いた」くらいで。

    >いつも通り、ひなと机をくっつけて食べる。
    「ひな」が誰で、どんな人物かわかりません。
    まあ流れで仲のいいクラスメイトだとは思いますが。

    「クラスで一番なかよし」程度でも説明があれば、唐突感を消せます。

    >『もーー!じゃあ、唐揚げもーらい』
    ウェブ小説は形式緩いですが、普通の会話で『』を使うのはお勧めしません。
    電話や通信、人ならぬ者との会話など、特殊な場合によく使用され、絶対のルールはありませんが、「誰が話したか見分けるために使う」のは、ただの手抜きです。

    多少のマイルールは見逃しますが、こればかりはNGです。
    同じ「」でも、誰が話しているか判るように書けるよう気を配りましょう。

    >わちゃわちゃしてると悲しかった事も紛れてくる。
    これ、「好きでもなんでもない」と言われたことです?
    3話で普通にハッピーなシーンが挟まれたので、ちょっとわかりづらいかも。

    上に書いたように、
    「告白はしたくても、私の事なんてなんとも思ってないって言ってたし。」
    を4話の最後に持ってくれば、解決すると思います。

    >『全然そんな事ないですよ!ただの、幼馴染ですよ!』
    「ただの」の後に「、」を入れてるのは
    主人公の複雑な気持ちが表れていて、よいですね。

    >「あー、そうなんだ。
    >ありがとう!
    >すっごいベタベタしてるから彼女かと思ったよ。」

    そもそもが文頭1マス下げもしていないのでアレなんですが、
    台詞改行がこうなってると、個人的にすごく見苦しいです。
    私なら台詞だけでも、

    「あー、そうなんだ。
     ありがとう!
     すっごいベタベタしてるから彼女かと思ったよ。」

    にしますね。こっちのが綺麗じゃありません?

    >まあ、アイツは学校では猫かぶって良いやつぶってるもんなぁ。
    遥人がどんなタイプでどうかっこいいのか。
    ここがそもそも説明されていないので、「猫かぶってる」と言われても、普段はどんな性格なのかわからず、読者がついていけません。

    二人の過去を説明する際、遥人についてもう少し説明した後、
    例えば「わたしにイジワルばっかしてくる悪ガキ」とか、そういう説明の後なら、すんなり呑み込めると思いました。

    >あと、最後の一言絶対イヤミだ。
    ここら辺も、らしくてよいです。

    >よく見てるねーー
    伸ばす時は、「ーー」でなく、「──」を使用します。

    >ムカつくーー
    >めっちゃニヤニヤしながら言ってるし
    「。」が抜けています。
    ここまでは普通にあったので、変です。

    >そして、視線の先には、、、
    点は「、、、」ではなく、「……」を使用します。

    >そして、私の卵焼きをうばう。
    ここは主人公視点なので、「私の卵焼きがうばわれる」の方がよいです。

    >そうだよ。
    >ただの幼馴染なんだよ。
    >昔から。
    >近いようで遠くて、なかなか手の届かない距離。
    >この関係はなかなか越えられないんだな。

    悪くないと思います。
    が、「なかなか」が被ってるのが惜しい。
    私なら、最後の二文だけ、

    「近いようで遠くて、手の届かない距離。
     この距離が、なかなか越えられないんだな。」

    にしますかね。距離はあえて被せます。

    >第5話

    >7月という事もありじめじめ暑い中、
    「じめじめ暑い7月の空の下、」と書くと、夏の風景も描けます。

    >ひなが一緒に帰るために待ってくれてる教室に戻る。
    ちょっと文章が長いので、
    私なら「一緒に帰るために」は削ります。
    放課後に待ってくれてるなら、理由は想像がつくので。

    >「じゃあ、なんでよ!」
    まあ、ひなが言ってるのは、主人公が遥人から聞いた一言で、
    それを直接問い詰めてるんだろうな、とはわかるんですが。

    ひなが主人公から、その話を聞かされた場面や、それが読めるような部分が、まったく書かれていないのは問題です。

    私なら、4話でさんざんひなが「幼馴染」とからかう場面で、

    「普段より落ち込んだ様子の主人公に気付くひな。
     心配そうに、何があったかたずねて来る」

    という場面を入れます。

    その後に、
    >そうだよ。
    >ただの幼馴染なんだよ。
    と繋げれば、さらに主人公の心の痛みが伝えられるかと。

    >ひなと遥人の会話
    最後の遥人の長文台詞が、ひなの問いに答えていないんですが、
    後でそこの種明かしがくるなら、アリですかね。

    ちょっとまごついた感じのする台詞ですが、主人公が誤解する方向に
    誘導するのを意識した上でしょう。「まあよし」としましょう。

    >涙が溢れてくる。
    これは早すぎる気がします。
    泣いてたら、軽い調子で言えないでしょう。
    私なら、「そして、走る」の後にします。

    >『遥人!今までごめんねー。ひなの事好きって知らなかったーー!
    >今まで、色々付き合わせてごめんねー
    >お幸せに!!』

    メンタル鋼かよ!とは思いましたが、まあここは個性かな……

    >雄の近くにいたらダメだ。
    オスって読んだら大爆笑ですが、誤字ですね。
    多分、「遥人」の間違い。

    >第6話

    >遥人がそんなに嫌な思いをしてる事に気づいてなくてなかったよ。』
    大事な時に噛んでる!
    「遥人がそんなに嫌な思いをしてる事に気づいてなかったよ。」

    >それに、ひなが好きなんでしょ。
    >かわいいし、優しいし。』

    ここについて、遥人が答えていないのが気になります。
    はっきりと「聞き違いだそれ」を書くべきです。

    ここのやり取りは、まず、
    「ひなが好きという勘違い」を解いてから、
    「唯といるのが嫌」の説明に入るべきですね。

    >「そうだよ。嫌だよ。
    >好きな女と2人だぞ。
    >それに、そのお前は俺の事、男として見てないんだろうなって。
    >好きになったらいけないって。
    >この恋は終わらせないとってずっと思ってたんだよ。
    >告白なんてしたら、今の関係が壊れそうだし。」

    言いたいことはわかるんですが、伝えきれてない感じ。
    私なら、うーん。
    「そうだよ、嫌だよ。
     好きな女とずっと二人だぞ?
     なのにお前、俺のこと全然男として見てないし。
     これ以上好きになったら、今の関係まで壊れそうで……
     だから嫌だったんだよ」
    みたいな感じ。

    「この恋は終わらせないと」は、ちょっと言い過ぎな気がします。
    あと、この時点で遥人は「自分にはまったく脈がないとない」と考えてるんですよね?

    だとすれば、「好き」とは胸を張って言えないはず。
    彼にとって「好き」と伝えることは、関係の終わりを意味するはずですから。

    それでも伝えるしかないと思ったわけで。
    そういう気持ちで伝える「好き」は、自信がなく、申し訳ない感じになると思います。「好きでごめん」みたいな感じの。

    >『そんなの…本当なの?私なんかでいいの?』
    それよりも、
    「お前、俺のこと全然男として見てないし」
    を否定する方が先だと思います。
    そこで初めて、遥人が「実は両想いだった」と知るわけで。
    「私なんかでいいの?」は、その後です。

    >その時、ひなが走って来て、私に抱きついて来た。
    >「唯ーー、良かったねー。ずっと、だいしゅきだったもんねー。」

    現役高校生に言うのもアレですがw
    おそらく物陰から聞いてたであろうひなが、ここで出てくるのは野暮というものです。
    私なら、「LINAで同じ内容の祝福メッセージを送る」
    にして、カップルの邪魔はしないと思います。

    >第7話

    >下駄箱から移動するときも遥人と実は両思いだったって事が分かってずっとドキドキしている。

    説明が過ぎます。
    「両思いって事が分かってから、ずっとドキドキしている。」
    で十分。

    >夏に!ホット!
    >自分は冷たいポカリのんでるじゃん。

    ここで遥人下げに行く意味が分かりませんw
    カフェラテをおごる展開は必須にせよ、もうちょい考えていいかと。

    例えば、
    「ボタンを押し間違え、ホットカフェラテを頼んだ遥人。
     無理やり飲もうとする彼に、唯は「私が飲みたい」と言い出す。
     不思議がる遥人だが、唯は満足そうに受け取った」
    とか。

    >「あと、そのー、そうだな。
    >俺と付き合ってください。」

    ちょっと唐突ですね。
    前振りでドリンクの話があるので、例えば、おごるという部分を消した上で、代金を渡そうとする唯に対して、

    「金はいいよ。
     代わりに、俺と付き合ってください。」

    とかに、私ならしますかねえ。

    >『まあ、どうしてもって言うなら付き合ってあげてもいいよ。』
    >「偉そうだなぁ。さっきまで泣いてたくせに。」

    ここら辺は、まあ悪くないでしょう。

    >そう言って、口に入れたホットカフェラテはあったかくて甘くて。でも、ちょっとだけ苦くて。
    >恋みたいだなぁって思ったんだ。

    この締め方もよいと思います。
    私なら、もう一工夫入れるかなと思いましたが……後述します。


    ⬜️全体の感想

    ・タイトルについて
    少女漫画っぽいタイトル。
    ストレートでよいのではないでしょうか。

    ・文章について
    まあ、まだまだまだって感じですね。
    これが二作目、初完結作品なので、多くを望んでも仕方ないですが。
    とくに、キャラの描写が少ないのは気になりました。
    主人公やひなはともかく、恋愛もので好きなキャラの描写をスルーするのは駄目です。
    読者が共感するには、「こんな男子なら私も好きになる」という理由が必要なのです。

    まあ、今はよく読み、よく書いて、勉強してください。
    日記を書いたり、好きな小説のシーンを書き写したりもいいです。

    文章ルールについては、特にウェブ小説においては色々な考え方があるので、「こうするべき」などと言うつもりはありませんが。

    ただ、明らかに一般的なルールと異なる形式を、他の人も使っているからと言って真似してしまうのは、長期的には読む人を減らすことにつながると、私は思います。

    ある程度以上の年齢の人には、書き方のルールを守っていない時点で、読むのをやめる人も少なくありません。「この程度のルールも知らない」という時点で、読まれる対象外になるのです。
    私もその一人です。
    逆にルールを守っていて、読まれないということは少ないはずです。

    ガチガチに守れとは思いません。ウェブでは読みやすさも大事ですから。そこら辺のバランスを意識しながら、最適な表現を探されるとよいかと思います。

    あと念を押しておきますが、普通の台詞で『』は個人的に厳禁です。

    ・内容について
    展開としては、完全にテンプレですね。
    少女漫画で飽きるほど見たやつです。
    まさか捻りなく、最初の予想通りの話が来るとは……

    まあ、二作目ということは、まだ模倣の段階なのでしょう。
    ここから一つずつ、「定番の話」に、自分らしいカラーを加えていってください。
    好きなキャラ、好きなシチュ、こだわり。そういったものが個性になっていきます。

    最後の締めの部分は、なかなかよかったと誉めておきます。
    これはオリジナリティといえる部分だったかと。

    あと、最後に書いた「私ならこうする」の工夫を、公開しておきましょう。
    作劇の参考にしてもらえれば、幸いです。

    ・カフェラテは、この小説において、恋愛の象徴。
    ・最後に主人公がそれを受け入れることで、両想いのハッピーエンドとなる。

    このラストシーンを、より劇的に描くとすれば、

    ・遥人と唯が、以前に同じ場所で会話するエピソードを追加。
     (位置的には4話の前に挿入)
    ・コーヒーが飲めないと言う唯に対し、遥人は
     「カフェラテなら甘いし、飲めるんじゃね?」と言い、
     おごってくれる。
    ・アイスのカフェラテを一口飲む唯だが、「甘いけどまだ変な味」
     といい、残ったカフェラテを遥人に突き返す。
    ・間接キスを意識し、返されたカフェラテの対処に困る遥人。
     不思議がる唯。

    みたいなシーンをあらかじめ入れておけば、
    最後のカフェラテの持つテーマがより深くなり、
    ついでに描写の足りていない二人の絡みも増え、照れる遥人も書けて、パワーアップするんじゃないかと、個人的には思います。


    ⬜️総評
    ・のびのびとよく書けました。
    ・もっと描写を。台詞回りも要工夫。
    ・ストーリーはテンプレすぎるが、終わり方は評価。

    ちょっとオブラートが過ぎたかな……?
    いやまあ、こんな感じだと思います。
    とにかく色々挑戦してみてください。
    失敗もするでしょうが、それも経験値です。
  • 【19】想いを伝えられなかった彼女は取り憑く(よこしゅう)
    https://kakuyomu.jp/works/16816927863126214362

    えーと、ジャンルはラブコメですかね。
    内容はだいたいタイトルから想像できますね。
    わりと、漫画で見るジャンルではあります。
    死んだ彼女が幽霊になったり、ゾンビになって戻ってくる話は。
    ガチだとホラーですが、ラブコメだと面白いシチュが作れそうですね。

    私なら、誰も手をつけてない怪物とか探してみたいところですが……
    おっと、いけない。まずは読んでからですね。

    感想、始めます。


    ⬜️読みながら雑感
    二読後の感想を、読みながら書きます。

    >想いを伝えられずに死んでしまった幽霊
    サブタイトルに統一感があるのは、よいですね。

    >トラックのライトがもうそこまで迫ってる……
    >あぁ……最後に悠くんにもう一度会って想いを伝えたかったよ……。
    >痛いの嫌だよ……

    えらい余裕ですね。
    こういうのは普通、撥ねられた後に浮かぶものですが。

    >あ、悠くんがいた。
    え?近くにいるの?

    >あ〜幽霊になっちゃったのか〜
    これは真面目に突っ込んだら負けなタイプの小説ですね。

    >それが一つ目の恩返しだよね!
    >だって悠くんにいろいろ貸しを作っているし……

    貸しを作ってるなら、返してもらう側でしょ。
    そもそも好きな相手に貸し借りとか関係ないのでは?

    いかん、いきなり突っ込んでしまった。

    >『うわっ!なんか寒気がした…もしかして綾ちゃんかな?そんなわけないか。だって目の前でトラックに跳ねられて死んだもんな……』

    サイコパスかな?
    とりあえず人間味が欠片もないです。

    >『なんか気温が下がっている……』
    普通の人間は「寒い」と言います。

    >くるくる回ったら気温が下がるのか…夏の時に便利だね。
    コメディなら使えそうな設定。

    >想いを伝え忘れた幽霊に取り憑かれた彼

    前話と同じ場面を、別視点で描く形式ですね。
    狙い自体は悪くないと思います。

    >突然だが僕には幽霊が何故か見える。
    「突然だが、何故か僕には幽霊が見える。」の方が。

    >その溺れた時に幽体離脱したせいだと自分で思っている。
    どうやって助かったのか、ちょっと気になります。

    >うじゃうじゃ居てちょっとビビる。
    過去話なので「ビビった」ですね。

    >ある日、学校の校門から出て、すぐの交差点で幼馴染の綾ちゃんがいた。
    >綾ちゃんと一緒に帰ろうと思って駆け出した時、信号が青になった。
    >だけど、綾ちゃんの右側から猛スピードで横断歩道に突っ込んでくるトラックがいた。
    >「綾ちゃん!」と叫んだがもう綾ちゃんは、道の真ん中まで行っていた。
    >突き飛ばそうとしたけど、トラックの方が早かった。

    どこの信号が青になったか書かれていないので、読みづらいです。
    綾ちゃんの前の信号が青になり、トラックは信号無視して突っ込んできたことを、簡潔に描写すべきところ。

    直すとすれば、私ならこんな感じ。

    「その日、校門から出てすぐの交差点で綾ちゃんを見かけた。
     一緒に帰ろうと思った時、交差点の信号が青になった。
     綾ちゃんが信号を渡り始める。
     そこにトラックが猛スピードで突っ込んでくる。
    「綾ちゃん!」と叫んだ僕の声に、彼女は気付かない。
     赤信号を無視したトラックにも、気付かない。」

    ・学校は校門でわかるので省けます。
    ・幼馴染なのは、五歳の話で想像できるので省けます。
    ・悠くんが駆け出すと、交差点の状況がややこしくなるので声掛け
     だけに。結果は同じなので。
    ・綾ちゃんが信号青、トラックが赤と明言。

    あと、綾ちゃんと悠くんの年齢が不明です。
    小学校なのか中学なのか、高校なのか。
    ここくらいでわかるようにしないと、読者のイメージにズレが生じます。

    >僕には『綾ちゃん』という存在が生活の中に組み込まれていた。
    >その存在がなくなったから彼女がいた頃をずっと思い返す。
    >それをしても意味もなんもない。
    >あ〜すればよかった。とかこうすればよかった。とかIFばっかり考えていた。

    言いたいことはわかるんですが、説明が堅苦しすぎて、人間味が消えてしまっています。

    私なら、
    「『綾ちゃん』はいつだって、僕のそばにいた。
     彼女がいなくなった今、そのことに気付かされる。
     それをしても、意味なんてもうないのに。
     ああすればよかった。こうすればよかった。そんなことばかり
     考えてしまう。」

    >この感覚は…と思い出しているうちに元凶が顔を出した。
    「元凶」には悪意しか感じません。
    「原因」くらいにしては。

    >『あちゃ〜普通に取り憑いたら寒気を感じるのか〜
    >じゃあ悠くんの周りをくるくるまわっておけば大丈夫かな?』

    なんか違和感を感じて一話を読み返したら、
    前話ではここ台詞じゃないです。
    でもって、悠くんの台詞と前後が逆。
    せっかくの同じ場面ですから、しっかり合わせてもらいたいところ。

    >だからこんな嘘をついた。
    いや、意味が分かりません。
    ここで嘘をつく理由や必要、あります?

    >あ〜悠くんに「好きです」って言いたい……!』
    え?
    綾ちゃん、思ったことを全部口にするタイプ?

    >ふふっ。偶然だね、僕も好きだよ。綾。
    キモさが限界突破。
    これはすごい。新記録です。

    >想いを伝える幽霊

    >家族は『火葬しよう』と言ってたけど、机の中に入れていた遺書で、土葬にちゃんと決まった。

    一体どんな理由があれば、こんな遺書を書くというのか。

    >葬式まであと数日。
    先に通夜がありますけどね。

    >悠くんに想いを伝えるためにどうやって伝えるかを考えとかなきゃ!

    なんかこの書き方だと、葬式までに伝える必要があるぽいですが、
    そんなことまったくないですよね?

    >その中には悠くんの姿もあった。
    ん?
    悠くんに取り憑いていたのでは?
    客として迎えたみたいになってますが。

    >本当だったら悠くんと結婚するはずだったから…?
    こっちもヤバかった。

    >そんなことを考えていたらいつの間にか私の身体は土の中に埋められていた。

    まあ、真面目な突っ込みするのもアレとは思うんですが、
    日本では土葬は違法で、行えません(特殊なケース以外は)。

    >でも、泣いてくれているということは私はちゃんと愛を受けながら育てられてきたんだと改めて教えてくれた。

    説明的すぎます。
    「でも、泣いてくれているということは私はちゃんと愛されてたってことだ。」

    >「お母さん、今まで育ててくれてありがとう。」
    >それを言わずにはいられなかった。
    ここら辺はまっとうですね。

    >私は実体化した。
    実体化とは。

    >『うわぁ!?綾ちゃん!?』
    ここの「」が、何故『』なのか、よくわかりません。
    幽霊である綾の声が『』なら、人外という意味合いかなと思うんですが。
    ここは普通に会話していますし、「」でいいと思います。

    >『そんなもの演技に決まっているだろ。それより実体化したんだったら早く用事を言えよ』
    演技に理由がないことも驚きですが、この高飛車ぶりはさらに驚き。

    >『プロポーズの最中に悪いんだが…いつから好きだったんだ?』
    プロポーズと言うか、お別れの言葉に見えますが。

    >「ごめんね?また一年後会おう!」
    どこから一年が出て来たんですか?

    >と言った私の体は悠くんの前から消えた。
    何故、消えるんです?

    >想いを伝えられる彼

    >まぁ、綾ちゃんにいつか『私の身体は火葬ではなく土葬にしてくれたら嬉しいな〜』って言ってたっけ?

    「綾ちゃんの体を」だと思いますが。
    それ以前に、理解不能な展開です。
    何の理由も意味もないでしょ、このお願い。

    >その中に、はしゃぎ回っている幽霊の綾ちゃんがいた。
    「ずっと尾けてた」って言ってましたよね?

    >大切に育ててきた娘がトラックにはねられて死んだしまったからな。

    傍点の意味は一体。
    正直言って、読むのが不快になってきました。

    >二人の会話
    まんま、前話の視点を入れ替えただけですね。
    新たな情報があるわけでもなく、繰り返したに等しい内容です。
    こういう部分で、キャラそれぞれの思惑や新事実が出てくると「おお!」となるんですが、これではちょっと……

    つか、一年とか実体化とか、普通に納得してる悠くんに引きます。

    >想いを伝えられる幽霊

    >多分、悠くんには私が見えていないみたい。
    幽霊見えるって言ってたやん。

    >そろそろ悠くんが見えるほどの霊力が回復してきた。
    そういうルールは、読者にわかるようにしてください。

    >悠くんの告白
    とりあえず、「このI年間」だけ突っ込ませてください。

    いやあ、なんていうか、もうね……
    私の感覚と乖離しすぎてて、読むのがつらいです。
    逆によくもここまで、普通でない内容にできたなと、一周して驚くレベルです。
    何かの才能かもしれません。

    >『もう会えないのか?』
    なんでそれは知らないの。

    >「クスクス……あなたって人はあれだけあの人のことが好きなのね」

    もう直す気力もないですが、「あれだけ」はないでしょう。

    >本当は輪廻転生に従って送り出そうと思ったのだけれど
    天使長と輪廻転生って、神仏習合ですかね。神違いですが。
    まあ、こんな些末な突っ込み以前の問題ですけど。

    >想いを伝えた彼
    前半はほぼ前話のコピーですね。
    繰り返す意味とは一体……

    >病気にならなかった人生だと布団の中で思った。
    お、おう。

    >ーーーーーー16時47分 橋本悠、老衰にて死亡。享年108歳
    なぜ、ここだけ詳細?

    >想いを伝えられなかった幽霊は天国で彼を待つ
    や、やっと終わった……

    ⬜️全体の感想

    ・タイトルについて

    タイトルだけはまともです。
    別に嘘じゃないんですが、そこ以外が無茶苦茶なのが問題。

    ・文章について
    書き慣れていないのはわかりますが、それを考慮してもひどいレベル。

    下手なのか悪意を持って書いたのかわからない描写が多く、
    「ラブコメを装ったサイコホラー」かと疑ったくらいです。
    そういう狙いならいっそ誉めたいくらいですが。

    作者が意図せず書いたもの、と判断して感想を書きますが、
    「読者がどう受け取るか」という部分が、致命的に欠けています。
    幼馴染でずっと好きだった少女が幽霊で戻って来たのに「元凶」を使うセンスは、
    ホラーならかなりの才能ですが、ラブコメでは致命的です。

    異色作家を目指すなら何も言いませんが、普通の話を書くのであれば、
    まず言葉がどのような意味を持ち、受け取られるかを学んだ上で、文章にすることを
    心がけていただきたいと思います。

    ・内容について
    率直に言って、読むのがつらいレベルです。
    キャラに統一感がなく、二重人格のように性格が変わります。
    無意味かつ冷酷な言動が多く、非人間的なイメージを与えた上で、
    後半は長台詞で愛の言葉を連呼するので、ギャップで死ねます。
    もちろん悪い意味です。
    食あたりした気分になって、後半は本当に読むのがつらかったです。
    気持ち悪さでは、今企画現時点でダントツです。

    私はテンプレそのままの小説というのが嫌いで、オリジナリティこそ小説を書く意味だと信じてきましたが、よもや「テンプレの方がまだまし」と思う日が来るとは、夢にも思いませんでした。

    いつもなら「私なら」と考えるところですが、胃が痛いので今回はパスします。
    整合性を完全に無視した小説が、これほど破壊力があるとは……
    ある意味、勉強させていただきました。


    ⬜️総評
    ・整合性、論理性皆無というカオス小説。
    ・小説を読んで胃が痛くなったのは久しぶり。
    ・ここまで来ると才能かも。一度ホラーか不条理系を書くべき。

    ちょっと、胃薬飲んできますね……
  • 【20】僕の30年の日記、魔王に見られ、涙する(榊原 浩一)
    https://kakuyomu.jp/works/16817139557855472663/accesses

    ついに来ましたね、異世界転生もの。
    企画説明には「参加するなら覚悟を」と書きましたが、済ませてきましたか?

    梶野は異世界転生ものが苦手です。
    はっきり嫌いと言っていいかもしれません。
    現実逃避してファンタジーで大活躍、神様ボーナスや前世知識で無双チート。テンプレも嫌いですが、ちょっといじったような類似作がひたすら並び続ける潮流がもっとも嫌いです。設定も読みやすさを言い訳にして安易だし。
    元ファンタジーファンとしては「えらい未来が来てしまった」という感じ。
    読んでるのは「異世界おじさん」だけです。あれは面白い。

    とはいえ、今作のあらすじにある「戦場カメラマン」という単語は、いい意味で引っかかりました。
    上手く書けば面白い小説になりそうな組み合わせです。いかにも現代的な視線を、ファンタジー世界に持ち込めそうな…ちょっと期待してみたくなりますね。

    それでは、感想行きます。


    ⬜️読みながら雑感
    二読後の感想を、読みながら書きます。

    >第1話 カメラが・・・
    うーん、捻りのないサブタイトル。
    せめてタイトル通りに、カメラについて語られていればアリなんですが、そうでもないし。

    >[この世界は変だ。]
    のっけから、なんですかこのカッコ。
    主人公の独白ですよね。特殊なカッコを使う意味は?
    普段の私なら、ここでブラウザバックです。

    >高校を卒業後、写真家で働きにでた。
    プロで食べていくの、恐ろしく難しいと読んだ気がします。
    まあ「アシスタントとして」と解釈しましょうか。

    >どうやって死んだのか?死んだ理由は・・・おそらく・・・・・
    文法、無茶苦茶系ですね。
    「・・・」は「……」を使いましょう。
    これで何人目になるか忘れましたが、
    「無駄に文法ルールを破っても、自分が損するだけ」です。

    死んだ理由は、この時点では誰も想像つきません。
    ここで勿体ぶっても無意味です。
    読者の大半は「知るかよ」と思い、何割かは読むのをやめます。

    >きずいた時には、誰かと話していた。
    「きづいた」時には。
    「きがつく」ですからね。

    誰かと話す?赤ん坊なのに?
    それともこれ、女性のことですか?主語がないのでわかりません。

    >どうやら僕は赤ん坊らしい。
    >5年後

    説明ゼロのまま、五年後に飛んで驚きました。
    シーン作るからにはしっかり書くかでなければ省きましょう。
    中途半端すぎます。

    >この世界で、僕の名前は[長瀬 アヤメ]というらしい。
    この場合に使用するカッコは、『』か、“”辺りがメジャーかと。

    私ならこんな他人事みたいな書き方でなく、

    「僕は『長瀬 アヤメ』と名づけられた。」
    としますかね。

    >この世界は日本語なのかな?良く分からないが・・・・・字もようやく書けるようになった。

    とりあえず、日本語かそうでないかはわかるでしょ。
    とくに字が書けるなら一目瞭然です。

    >写真家の僕が最初にきずいたことは主に3つある、この世界は美しい。自然が身近である。そして、魔法がある。

    それ、写真家の僕でなくても気付ける奴です。
    あと、例えが抽象的すぎます。魔法はともかく。
    「美しい大自然」「魔法」にまとめて、もう一つ追加でいいんでは。

    >僕は選ばれたんだ、この世界に、きっと・・・・・・この背景、この景色見たことがない。カメラで写せれば、、、、、、

    「・・・」の後に「、、、」を使う人、初めて見ました。
    もちろん誉めていません。

    前後の文章がまったく繋がっていないのが気になります。
    「この景色見たことがない」も、そりゃそうだろとしか。
    「見たこともない景色」と書くべきです。

    >「お父さん、えーっと、なんか、あの景色、写せるものある?」
    普通、まず「絵を描くもの」を想像しませんかね。

    >僕の父は本が好きらしい。いつも、本を読んでいる。見た目は、細すぎず、ふと過ぎず、運動はそこまで得意じゃない、質素な人だ。

    父の描写がいきなりすぎます。私なら、
    「父は読んでいた本から顔を上げ、僕を見た」を先に入れますね。

    「細すぎず、ふと過ぎず」は、片方だけ漢字なのが変です。

    「質素な人」も唐突に出てくるので違和感があります。
    この話の流れなら、私であれば削除しますね。
    絶対必要な情報でもありませんし。

    >英語かよ!!!!!!!!!紙を見ると少しぼやけた絵がそこには描かれてあった。

    なんで英語はわかるのに日本語はわからないのか、そっちが気になります。

    カメラ代わりの魔法があるのは、ある意味必然ですが、
    ちょっとロマンは減じますね……カメラ的なアイテムの方がよかった。
    後から出してもいいかもしれません。より精確な写し絵を撮るには、専用のマジックアイテムが必要とかにして。

    >父は微笑んでいた。父親を始めてまだ、5年かー。いい父親だよーって息子、息子、俺。

    日本語が崩壊しています。

    >「アヤメは将来なにかやりたいことはあるかい?」
    >「わかんない」

    こここそ「カメラマン」と答えるべきでは?

    >母は今、病院にいる。安心しろ、病気じゃない。
    誰に話しかけてるんですか?

    >弟か妹ができるのは嬉しい。母は優しいし、美しい。
    文章が繋がっていません。
    母親が登場するまで、待っていいかと。

    >父はどうやって告白、結婚までいったのか?今度聞いてみよ・・・・

    頭がどんどん幼児化していく……

    >「アヤメちゃん、パパ大丈夫?、ご飯おいしい? 9時には寝てる?」

    あまりに描写がなくて、普通に日本の病院をイメージしてました。

    >噓だが、・・・・・いつも、10時過ぎに寝てる、
    文法しっちゃかめっちゃか。

    >白米はおいしい<が>、おかずがまずい。
    こんなカッコ、小説で見るの初めてですw

    >前世では、、ってあまり掘るのはよしておこう。第二の人生がはじまったんだ。話のネタは少しずつ書いていこう。

    「書いておこう」って、どういう意味ですかね。
    ここまでが主人公の日記だったとか?
    いや、日記に「5年後」とか書きませんよね。

    >~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    長すぎます。
    せめて折り返さない長さにすべきです。

    >「こいつは異世界からきたのか。」
    来たというか、転生ですけどね。
    というか、それがわかるような描写ありましたっけ。

    >「魔王さま、こいつ(長瀬 アヤメ)から他にもノート、写真があります。」
    >「そこ(机)に置いといてくれ」

    普通にルビにしていいと思います。

    >”カメラ”、久しぶりに聞いた。
    使いどころは正しいですが、惜しい。
    「”カメラ”」でなく、「“カメラ”」です。
    よく見ればわかりますが、「“」と「”」で違う記号なんです。

    あと、カメラとは一言も言ってないですよね?

    >俺以外にもいたのか。
    説明の筋が通れば、悪くないシーンなんですけどね。

    >第2話 過去
    捻りがない。

    >「次のパーティーのレベルはどうだ?」

    とりあえず、何が次なのか意味が分かりません。
    まったく唐突に始まるRPGみたいな場面も意味不明です。

    たいした情報もなくさくっと終わるので、将来の一場面を先に描いたみたいな演出だと思いますが、そういうのはもっと本筋を進めてからの方がいいです。

    本来は、物語の先の展開に期待を持たせる演出ですが、私はがっくり来ました。
    カメラマン設定はどこに行ったのやら。
    いかにもテンプレなラノベファンタジーに終着しそうだな、と

    >栄光(エリ)
    とりあえず、この読み仮名は「ない」と思います。

    >僕は思い出した記憶がある。
    本筋が進まないまま、未来とか過去だけポンポン出てくるので、非常に読みづらいです。

    >先輩(宮越 蓮)のカメラマンと一緒にいくと、
    この表記はおかしいです。

    「先輩カメラマンの宮越さんと一緒にいくと、」くらいで。

    >家の家具がよく見えていた。
    まあ壁が壊れて中が見えたのだろうな、とは思いますが。
    悲惨さを描写すべきなら、まず壊れた家屋からでしょうね。

    >戦場カメラマンを始めて、一週間あまりの日だ。
    1話に「僕の夢は戦場カメラマンになることだ。」って書いてあるんですが。

    >目の前に手榴弾が転がってきた。
    味方の兵士がいるエリアに砲撃してるんです?

    >「だめだ。今、戻ったら、お前も死んでしまうぞ、!!!!!」
    いや、砲撃エリア内ですから、ここでも危険同じです。

    >心拍数は非常に多かった。手が震えていた。
    表現が固すぎます。
    「胸が早鐘を打っていた。手が震えていた。」

    ><生きて帰る>
    思考を意味するなら(生きて帰る)か、「──生きて帰る。」ですかね。

    >女の子の泣いている所に駆け寄た。
    脱字。駆け寄「っ」た。

    >ここからの記憶はあまり覚えていない、思い出したら、また話そう。

    ここも誰かに話してますね。
    二人称ってわけでもないですよね?

    >なぜ記憶を思い出しの出したのだろうか。
    「なぜ記憶を思い出したのだろうか。」

    それより、なぜ記憶を忘れてるのだろうか。

    >僕は父に医学の本を買ってもらった。
    また唐突な文章。
    せめて「怪我人を救った」記憶とのつながりを。

    >学生の頃に興味があった仕事の一つが医者だ。
    まだ二話目なのに、どんどんカメラマンが遠ざかっていく。

    >しかし、時間的な理由と、金銭的な理由で、断念した。僕の元、父(佐々木 康夫)は自衛隊で仕事をしていた。

    前と後の文章の関係が不明です。
    自衛隊では医学部に行かせる稼ぎがないって意味ですかね?
    でも、そこまで具体的な段階でもなさそうですし。
    時間的な理由も謎です。

    つか、元父でも名前出てるのに、現父は出ないのは謎です。

    >元父は僕が生まれてすぐ、戦死した。

    自衛隊は戦争をしない(大義名分上は)ので、戦死もしません。
    殉職の方が妥当かと。

    ><泣いているときに、もらったメロンパンは美味しかった。>
    これ、元父親にですよね?
    生まれてすぐ死んでるのに?

    >どうやら僕は泣いているらしい。父との思い出、多分、一生忘れない。
    >「あくびしたから・・・ぱぱ、もう眠いーーーーーーー」
    >時刻は10時を過ぎていた。

    理解不能な文章の流れです。

    RPG風な未来→戦場カメラマンの記憶→医者になりたかったこと
    →元父の記憶→今

    RPGはともかく、他がまるで繋がっていないのは支離滅裂です。
    そもそも、本筋以外の話を連続で展開するのは悪手です。
    読者が振り回され、何が本筋なのかわからなくなります。

    色々考えているのはわかりますが、出すべき時を見計らって、
    適宜、情報開示していくとよいと思います。
    この2話では、RPGでおなかいっぱいです。

    >第3話 新たなステップ

    >家族が微笑みながら、僕の話を聞いている。父が急に身内の話を始めた。

    身内の話とは?

    >病院を探索するこにした。
    脱字。病院を探索するこ「と」にした。

    病院に来てたんですね。
    まあ母親入院してるから察せはしますが、最初に「病院に来た」と明記した方が親切です。

    >それは、回復には限界があること、医療には限界がないこと。
    「回復魔法」には、ですね。

    医療に限界がないは、とりあえず嘘でしょう。
    現代医学でも、治せない病気はごまんとありますよ。
    もしか現代より医療が進んでる可能性はありますが、それはもはや魔法ではないかと。

    この世界の時代背景や科学技術の説明が一切ないので、
    薬や医療機器はどうなってるの?と考えるのすら虚しいですね。

    >僕と同じくらいの少女が涙目でし座っていた。
    誤字。「涙目で座っていた。」

    >お母さんの方は少し焦っているよに見える。
    脱字。少し焦っているよ「う」に見える。

    >まあ、初めての子供で、まだ慣れてないこともあるか
    なぜ初めてだとわかるんですかね?

    >「あなたの名前は?私は竹永栄光」
    要ルビですね。難読名ですから。

    >少女いや、栄光(えり)は
    ここでなく、名前が出た段階でルビを。

    >肌に離さず持っていた。
    「肌身離さず」かと。

    >「木に登ってたら、幹が折れちゃって、」
    豪快に過ぎる。

    >木にのぼっつた理由も気になる。
    「木にのぼった理由も気になる。」

    >しかし。ターン栄光になった、
    誉められない表現。
    「。」と「、」を間違えています。

    >「なんでアヤメっていうの?女の子の名前っぽい・・・・」
    栄光って名前にまず突っ込みたい。

    >「アヤメっていう花があるの知ってる?
    アヤメの説明や花言葉を見るに、まったく異世界感がありません。

    >「あなた、いくつ?住んでる場所は?、星座は何座?足のサイズは?身長は? 体重は?十二支の最後は辰?1は素数に入るかな?0は偶数なの?DNAの正式名称って何?畳のへりって踏んじゃだめなの?」

    ギャグだとは思いますが、ファンタジー感が粉々ですね。
    あと、唐突過ぎて滑っています。

    >「えーっと、、、、、、、、、、、、、、、、、自分で調べてみるといいよ・・・・・みんながみんな、君に教えてくれるとは限らない、」

    文法はともかく、台詞は悪くないです。
    ただ、この場面で言われてもって感じです。

    >「知らないことは恥だと思え」
    こっちのが意味不明です。
    ケンカ売ってるとしか。

    >父が、少し声を荒げながら、言った。
    その前に、父が探しに来た描写を。

    >変なプライドを捨て、謝ること、武器と言ってもおかしくない。
    自分を探しに来た父親に、何のプライドが?

    >いつも、同じアイスを食べているが、今日は違う味を食べてみようと思った・・・

    どこから湧いたんですが、この文章。
    前文とまったく無関係ですよね。

    というか、アイスあるんですね。
    いやもう……突っ込みつかれました。

    >まぁーいつも、食べてて美味しあいからなんとかなるかー
    日本語で書いてください。

    >アイスと牛乳を買い、家に帰った・・・・

    未来のワンシーンのようですが、唐突かつ意味不明な挿入です。
    「面白くなさそうな未来」なのが致命的です。
    カメラマンとか関係なく、テンプレファンタジーで彼女作る展開なので。

    >第4話 子供は親の背中を見て育つ

    >「ママ、スミレ持ちたい!!!」
    せめて「スミレ抱きたい」と。

    >体は暖かく
    「温かく」

    >いや、元の生活に戻っただけか
    一人増えてるし、生活激変では?

    >子供だなぁ・・・
    転生したとは思えない、幼稚な感覚だと思います。

    >僕は父に寝室まで運ばれたらしい。僕はまだ、子供だ。
    お。ここはちょっといいですね。
    「子供だなぁ」との対比になってるとは、見直しました。

    >僕は6歳になった。6年間はあっという間だった。
    今まで5歳でしたから、1年では?

    >そして、ある夢をもった。それは、回復士と医者、両方になることだ。
    あらすじ詐欺か。
    いや、将来的に戦場カメラマンになっていく可能性も……?

    >それを見て無力な自分に腹が立った。
    まあ理由としては割とまっとうなんですがね。
    あらすじ詐欺でなければ。

    >目の前には1日で食べきれない量のケーキがあった。
    どんな量ですか。

    >「Happy birthday to you, Happy birthday to you, Happy birthday, dear アヤメ,
    Happy birthday to you.」

    くどすぎてキツいです。

    >一瞬、魔法が発動しないか、ビビっていたが、何も起こらなかった。だが、家族みんなが喜ぶ、魔法がかかったようだ。

    この一文は、悪くないです。

    >そのプレゼンとは、尾にエメラルドレッドがついた木の棒だ(魔法道具)。

    プレゼンとは……ああ、「プレゼントは」ね。
    尾って誤字なのか本当に尻尾が生えてるのかわかりません。
    エメラルドレッドという宝石はありません。「レッドエメラルド」ならあります。

    (魔法道具)とか、文章を書く努力を放棄した表現ですね。

    >誰かに頼る前に自分で、できることを増やしてほしいの。
    6歳にかける言葉じゃないと思いましたが、
    「兄として」という意味なら、まあわからなくもない。

    >この世界には、7つの魔法がある。《火、水、木、光、闇、回復、神》

    誕生日から、なんでいきなりこの文章が。

    >3年後

    唐突な場面転換、逆に笑えるようになりましたw

    >季節は冬
    「。」が抜けています。

    >ベニテングダケ・・・毒抜きをしっかりして、塩付けして食べると美味しいぞ

    案外調べてて、褒められるところ。
    ですが惜しい。
    ベニテングタケが生えるのは夏~秋だそうです。

    >しかし、この物語はフラグがしっかり成立するらしい
    メタ発言が許されるのは、物語がしっかりしてる時だけです。

    >「弟よ、僕の手を暖めてくれるか、」
    「温めて」が正しいようですね。
    体の一部だと「温かい」で、全体だと「暖かい」。

    ……実は私も、今調べて知りましたw

    >「離すなよ!!!Fly High」
    ああ、やっと理解した。
    この世界は英語が呪文になってるんですね。

    それはともかく、傍点多すぎです。
    文字数に合わせてください。

    >子供の猪が走って来た。あの、牙は二ホンイノシシだ
    子供の猪は瓜坊と言って、牙は生えていません。

    >「帰えったら、ココア作ってあげる」
    誤字。「帰ったら」

    ここも唐突ですね。

    >第5話 風邪

    >「おい!!!、通してくれ、血を流してしてるんだ!!」
    「「おい!!!、通してくれ、血を流してるんだ!!」

    >女の子が、背中を支えてくれた。(母)わずかな、力ではあったが
    (母)???

    >わずかな、力ではあったが気持ちが揺らいだ。大人の火事場の馬鹿力、初めて出したかもしれない。
    すみません。理解不能です。
    意味が分からないので、直しようがありません。

    >女の子の手を繋いで、病室の外で待った。
    あ、前の回想の続き何ですかねこれ。
    母親という描写が(母)しかないんで、別の場面かと思いました。

    場面がブツ切れなのと、さして印象的でないので、まったく思い出せません。
    繋がっていることを示すような文章が最初に必要です。

    例えば、
    「母親と女の子を助けた僕らは、車を降り、病院へと急いだ。」
    から始めるとか。

    >「僕、近くに水がないか探してきます」
    病院なら水くらいあるのでは?
    洗面所とか。

    >「Excuse me ? Where did you get water?」
    唐突な英語アピール。
    ああ、「魔法に使う英語を知っている」用の伏線なんですかね。
    理屈を考えてるだけまだマシですが、ここで英語を併記する必要はないです。
    「英語でやりとりした」という説明で、十分事足ります。

    >腕が切断され、足がない人が数え切れないほどいる。体全てに、包帯がまかれている人も。そこらじゅうに、鳴き声とうめき声がしている。僕は、目を反らした、

    描写しようとしてる点は評価しますが、まだまだ。
    もっとイマジネーションを働かせて、「見てきたように」書きましょう。
    「戦場がどの国なのか」という設定をしておかないと、こういう時に困るでしょ?
    服装とか、人種とか。

    >こんな事あっていいのか・・許されていいのか・・
    ・・まで傍点振る必要はありません。

    >その姿をを見て涙を流した。
    「その姿を見て涙を流した。」

    >彼は左足を切断していた。そして、血を多量に流してたため、顔色が悪かった。

    脚一本吹っ飛んだら、リアルだと顔色じゃ済まないです。
    というか、脚のない彼が、どうやってここまで?
    まあ彼も車で助けられたのかもですが、そこら辺の説明は欲しいところ。

    >無くなった左足を、なでながら、、、
    いや、もう治療後?
    結構な手術が必要だと思いますが。

    >我を忘れていた、目の前に起こった現実が信じられず、動揺して、頭が真っ白になった。

    ここら辺は説明でなく、態度や台詞で示すべきですね。

    >「すいません、水を届けてきます。”先輩”」
    ここで“”を使う意味がわかりません。

    >少し落ちついたような、素振りを見せ
    ここも中途半端にする意味がありません。

    >「おせえー」
    >「おせえー」
    >女の子が笑っていた。どうやら、榊原に心を開いたらしい。
    ここら辺は微笑ましくて、よい表現。

    >僕は”健”《けん》だよ」
    誤用のバーゲンセール。

    >「よし、健ここは頼んだぞ、さんざん、待ったんだ、レナと遊んで来る、
    奥に進むと小さい公園を見つけた・・」

    いやいや。平和な日本じゃないんですから。
    少女も母親のことが心配でしょう普通。

    >戦争の犠牲者は必ず子供だから
    必ずは嘘でしょう。
    「戦争の一番の犠牲者は子供だから」くらいならアリ。

    >彼には何か、過去がありそうだ。詮索をやめておこう。
    説明臭いので、この一文は不要です。
    主人公に思うところがある、と伝わる程度が適切。

    >レミと手をつないで、奥の方へ進んだ。
    どっちかわかりません。主語を。

    >「安心してください、手術は成功です。」
    こんな大事なら、先にまず怪我の状態と手術に入る場面を描くべきです。

    >手で大きな丸をジェスチャーして、以心伝心した。
    説明がくどいです。
    「両手で大きな丸を作った。」で十分伝わります。

    >「兄にい、大丈夫?」

    この場面は、過去回想から繋がってるのでアリですが、

    >僕は兄の手を握った。
    なんで視点が弟になってるんですかね。
    そういう形式でもない限り、一人称の視点は安易に動かすべきではありません。
    ここは、「弟は兄の手を握った」にすればいいだけです。

    >多分、僕は思い出すことはないだろう。
    意味が分かりません。
    カメラマン時代の記憶はあるのに?

    ……あ、終わった。
    連載中ですか……むーーん。

  • 【20】僕の30年の日記、魔王に見られ、涙する(榊原 浩一) 

    感想 続き。


    ⬜️全体の感想

    ・タイトルについて
    連載中なので、とりあえず保留ですかね。
    現時点では内容とほぼ無関係ですが。

    ・文章について
    文法ガン無視とか、誤字脱字の嵐であることは言うまでもないですが。

    とにかく前後の文章が繋がらない、唐突に話題が切り替わることが多いのが一番の問題だと思います。

    小説は連なる文章を追って、物語を理解していくメディアです。
    つながりが切れると、読者はまず自分の理解が間違っていたのか不安になり、次にブツ切りの文章に腹を立て、最後は読むのをやめてしまいます。
    川の流れのようによどみなく、可能な限りスムーズに文章を繋げていくのが理想です。

    場面転換の際も「何故、次はこのシーンに変わったのか」を、
    読者にわかりやすく提示するよう、心がける必要があります。
    今作には不自然な場面転換や、不要としか思えないシーンが多く見られたので、そこは改善すべきだと思いました。

    ただ、最初の数話は歴然と下手くそだった文章に、
    4~5話辺りには、改善の兆しが見られたのは、救いでした。
    まだ下手ですが、色々書いてみようという意思の萌芽があります。
    おそらく書き慣れてきて、余裕が生まれたからだと思いますが、
    そういう挑戦は上達には欠かせないものです。大いに評価します。

    最初は失敗続きでしょうが、本音で感想を言ってくれる友人を見つけて、挑戦を繰り返せば、いずれ上達していくと思います。
    その頃には、この物語を最初から書き直したくなるはずです。

    ・内容について

    感じた問題点を幾つかあげておきます。


    1.戦場カメラマンの話になっていない

    これはまあ、将来的にはそうなる展開かもですが。
    あらすじを見て読み始めた読者的には、主人公がカメラマンになると思って読んでいるわけです。
    それが「医者と回復士を目指す」とか言い出したら、普通に呆れませんかね?

    私も、最初に書いた通り、「戦場カメラマン」という主人公のスタンスが、ファンタジー世界でどう生かされるのか、という部分に興味を持っていましたから、この展開には大いに幻滅しました。

    まあおそらく、作者にカメラマンの知識がなくて、書きようがなかったからだと推察します。
    カメラ関係の描写、ゼロでしたからね。
    ただまあ、そこら辺は勉強しつつ魔法でごまかせば何とかなるとは思います。
    カメラの専門用語が並べば面白いわけでもないですから。

    大事なのは、作者のカメラマンへの思い入れです。
    どんな職業で、どこが魅力で、どういう考えで仕事をしているのか。
    そこをまず把握しなければ、魅力的なカメラマンは書けません。
    何の職業についてもそうですが、人生哲学を押さえておかなければ、
    面白い小説は書けません。主役に据えるならなおさらです。

    知らなければ知らないでよいので、まず「カメラマン」をネットで検索して、片っ端から読んでいきましょう。
    「戦場カメラマン」をググるのも大事です。
    戦場の写真とかあれば、過去回想も、もっとリアルに書けるようになるはずです。

    まずはそこをステップに、難しい部分は魔法でごまかしつつ、
    カメラマンとしての主人公を、ファンタジー世界で動かしてみてはどうでしょうか。

    2.場面転換が多すぎる

    文章でも書きましたが、過去と未来が行き交う展開は読みづらいです。
    はっきり言って未来の描写は不要ですね。
    たいした内容ではないので、読者の興味をかえって削いでいます。

    過去を夢見たりは定番ですが、ファンタジー世界と現実を交互に見る分にはメリハリがついて、悪くない展開だと思います。

    まずは今の自分の周囲の話を動かす。途中に過去を差し挿む。
    配分は現実7に過去3くらいでいいと思います。
    言っても、現実の物語は時間ばかり過ぎて、ほとんど前進してません。
    こちらの方がよほど問題なので、まず現実のシナリオをしっかり組むべきだと考えます。

    3.ファンタジー感がほとんどない

    名前は日本名、花も文化も日本的、現代的な料理やアイスもある。
    別にそういう世界だと言われればそれまでですが、問題なのは、カメラマンであることです。

    作中で主人公は「美しい世界だ」と言っていますが、「どう美しい」か考えていますか?
    日本と同じような世界だと、それは日本的な美なわけで、新たな世界で見つけた美しさではなくなります。
    説得力もなくなるでしょう……、これだけ日本日本した世界だったら。

    そういう意味では、この小説は舞台設定に失敗しています。
    今更改善するのは難題ですが、せめて「カメラで撮りたくなる」ような風景を考え、物語に登場させていくことで、日本感を払しょくするしかないのでは。

    描写を面倒がるような作者には、とうてい扱いきれないテーマだと思いますよ。カメラというジャンルは。


    さて、恒例の「私が書くなら」ですが。

    戦場カメラマンは従軍することもあるそうです。
    勇者パーティに従軍するカメラマン。
    ちょっと他になくて、面白そうじゃありませんか?

    医者とか回復役とかは必要ありません。
    カメラマンに特化するからこそ、生まれる面白みがあるはずです。
    腕力もない、魔法もない。
    けれどカメラと謎の情熱だけで、感動を伝え、世界を動かす。

    私なら、そんな小説を書いてみたいですね。


    ⬜️総評
    ・上手くはない。むしろ下手。でも成長の兆しはある。
    ・初心者にはハードル高めのテーマ。
     すでにメゲかけているが、できれば方向転換を。
    ・物語と文章の流れを大事に。ブツ切り厳禁。

    内容的には、とにかくいろいろ無茶苦茶。
    ですが、「戦場カメラマン」で、かなり救われている作品だと思います。
    それだけに、そこを捨てかけている今の展開はいただけない。
    多少がんばって勉強してでも、初志貫徹していただきたいと思います。

    そういう小説なら、続きを読みたいですね。
    安易に流れるなら「やっぱり異世界転生はクソだな」ってなるでしょうけどw
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