日八日夜八夜

杉のご神木に縫いつけられた怪鳥と娘の物語。

故・藤尾瑛臣氏の晩年作品。 後輩である幻想作家の絵國淑哉による解説付きとなっている。 ⋆ 作品初出　同人誌『玉紫‐ 藤尾瑛臣綺譚集』（2016年） 著者である架空の作家「藤…

　題名の「甘葛」の字面から連想。 　先日泉鏡花の怪談を読んでみた記念の習作です。 　若干いかがわしい匂わせがあります。美女ではなく美少年ものです。 （怪談というより怪奇幻想。ホ…

　【発行当時、二度の増刷が行われた珠玉の他撰集】　 　当作品は、架空の同人誌『玉紫 - 藤尾瑛臣綺譚集』の再録として書かれました。 　体裁も同人誌を模しており、章節ごとの文量…

　題名通り、「怪鳥」にまつわる三題の掌篇集。 　短編を書く前の、原案としてのスケッチ的な素描を兼ねています。 　正統派の怪談小説を目指しました。美少年、美青年の現れる怪談が好きで…

私の名前は田中洋子。 コンビニでアルバイトをしながら一人娘を育てるシングルマザー。 そして人魚である。

※ひなまつりというお祝い行事を深く愛している方々で、このタイトルを見て不快に感じる方がいらっしゃるかと思います。 内容に関しては、ひなまつりを大事に想う心を描いておりますが、 (…

ひな祭りも一夜飾りは禁忌のようです。 皆様、どうかお気をつけくださいませ、いひひ……。

今は昔、常陸国の国人。 一人の坂東武者が起こした悪逆と事の顛末。 その男のいいわけとは…

魔法のiらんど、なくなっちゃうのさみしいな……と、いう気持ちで書いたホラーです。 本当は、ずっと、いつまでもそこにあって欲しい。

こちらの自主企画様を見て書いた話です。 素敵な企画をありがとうございます。 https://kakuyomu.jp/user_events/168180930948694366…

少年時代の何気ない好奇心が、日常を蝕む。 ※本作は小説家になろう様、アルファポリス様でも投稿しております。

　時折船でやって来る行商人曰く、俺達の島はどうも変わっているらしい。 「不老不死の島って呼ばれてますよ」 　人が死なない。老いない。 　そう噂されている、というのである。

子ども園では、パパとママのいない子どもたちがくらしています。 みんなおりこうですが、ひとりだけ、もんだい児がいました。 カクヨムコンテスト10【短編】応募作 引用文献 松村明…

秋の夕方、花屋を見続ける女性。 幸せそうな彼女の目的は？ ――奇妙な点に気づいていただけたら、うれしいです。

名刺代わりの短編です。 『ガラスのサーカス』７話と同じ内容です。 既読の方はスルーお願いします。 気になってくださったら、こちらもどうぞ。 童話集『ガラスのサーカス』 http…

【1万PV＆本文ありレビュー60件越え感謝】 『初田サヨリ編』完結。恨まれ主人公と嫌われヒロイン、拗れきった2人のほんのりホラーな青春恋愛模様。 平成初期、高校二年の夏休み。人…

1990年代にY団地■号棟で発生していた【天使】に関する事象について、調査で得た内容のまとめ。 手記とインタビューの文字起こしなど。

いまの世界とは別の世界での「前世の記憶」を持つ一人の冒険者。 魔物との命がけの戦いに疲れた彼は、簡単な仕事を一つ請けました。 『元気が出るものだ、と言って真っ黒い薬を出す店があ…

ホームセンターで安売りされていた『星の花育成キット』。 一週間であっという間に大きくなるのに、どうにもうまく、咲かせることができずに八日目の朝には枯れている。 きらきら輝く星は見…

人類は不老不死を得たものの、それは同時に永遠の労働を意味していた。 労働から解放される、すなわち死を手に入れるために、Ｋ氏は『幸福な死』への挑戦を行う。仮想空間で死に至り、それが…

世界は欠けていた。人間型や自然型の歯車でそれを埋めている。 人間型の女は白い蛇を愛した。

その男は人間の形から流線型の棺に形を変えた。 月のサーモグラフィに捕捉されずに目的を遂げる。 完璧な仕事だった。

朽ちかけた人形の愛憎。何度も生まれ変わる呪われた双子の顛末。 暖かさは全てあなたから知った。

詩です。

死んだらどこに行ってどうなるのかを知らないでいた。 （縦読み推奨です）

測量士のクドウは、仕事で訪れた田舎の村で “白い羽を持つ美しい女性” を目にする。 その姿はあまりにも幻想的で、思わず見惚れてしまうが、村の老婆から 「羽に魅入られてはならん」 …

一人の女性が、過去を語る話。

変な話しから怖い話しまでなかったようであったような昔ばなしの掌編です。

この世は死体だらけである。 腐敗した世の中、誰も他人を助けようとはしない世で、彼ら〈カラス〉と揶揄される者たちは、今日も転がり落ちている死体を、祈りと儀式で人として死なせている…

自身の羽が『暗い』ことが天使ヨナエルの悩みだった。 他の天使たちが持つ白く輝く羽と異なることに引け目を感じながらも、ヨナエルは神が下界を創造するのを手伝うべく奔走する。 そうし…

小樽の街に、されこうべが薄い呪いを撒き散らす。

この町には「名物」……もとい「迷物」がいる。間土発太(まどはった)という男だ。 こいつは神出鬼没、奇妙奇天烈にして帽子愛好家ときている。で、その当人が道の向こうから走ってやって来…

世界に嫌気が差し、すべてから逃げ出したいと思っていたひとりの少女。 ある夜、そんな彼女は山奥を走る小さな汽車に飛び乗ります。長旅の果てに、夜の闇に包まれたある無人駅に辿り着いたの…

南米の廃村同然の村を訪れた民俗学者が聴いた物語。 少年の出会ったカトルと名告る金髪の男。黒いコカの葉。闇夜の儀式…… やがて訪れる破滅。 金髪の男の正体とは？ そして、民俗学者…

ハイキングに来て道に迷った男女が辿り着いた「銀浪洞神社」。そこは、人に捨てられ忘れられた神域だった。

心身ともに疲れ切った主人公は、ひとり夜の森へ入っていく。 星がよく見えるいつものお気に入りスポットへ向かうも、途中で異様な雰囲気が漂う場所を見つける。 近づいてみるとただの小屋で…

幼いころに事故に遭った影響で両足が機械となった男は、過去を変えたいと強く願い、ついに時ヶ島への招待状を手にする。 まだ足がついている過去の自分を見て、どうにかしようと思い行動する…

今年も全人体２０６の骨が一堂に会する骨連総会が始まった。主要骨である頭蓋骨と２つの大腿骨は今回も対立をし、周辺骨を巻き込んで議論は荒れていく。大荒れの議場に、議長の左小指の基節骨…

「その辺りじゃ、今も紅葉を『サイノカミ』の衣替えっていうんだってさ」 艶やかな紅葉の下、妖怪猫の言葉に、ふと、思い出す。 ――遠い昔、傍にあった彼の人の姿を。 孤独な烏は、ある…

人を喰らう化け猫は力を失い、その身を隠し時が過ぎるのを待っていた。 森に迷い込んだ老爺に拾われ、奇妙な共同生活が送られるなか、化け猫は失望と希望を得る。

【まえがき的なやつ】 『カクヨムコンテスト10【短編】』への参加作品です。 実話をもとにした作品ですが、そんなに怖くはないです。不思議で奇妙な話という感じです。 【あらすじ的な…

「夢のなかに橋が出てきたら壊すか塞ぐかしなさい」 それが祖父の教えだった。 『執筆代行』の番外編です。

むかしむかし、とある国の王様は、病に臥せっておりました。 かわいい娘たちを枕元に呼び出し、王位継承者を決めるための旅を提案します。 個性の違う三人のお姫様は、それぞれのやり方で…

とある男子高校生が、通学路の細い裏道で見つけた女児向けアニメのタイアップ商品のノート。 思わず拾い上げて、名前欄を見てしまった彼が味わったじんわりとした恐怖とは？

俳句や短歌も全くの素人。でも、言葉の 表現としては興味があって、ついつい 出来心でやってしまったノートの呟き。 日常の生活でふと目に留まった風景。 そして色んな作品を読んで心に浮…