中編を書いてみようと思い立ったのが二週間前。
メモ帳アプリにはおおよそ20000字の文字列が書き込まれている。
キャラクターと人間関係、役回りも数が揃ってきて、短編の時とはまた違う「楽しみ」ができた。まあ相も変わらず本文に使えそうな箇所はほとんどなく、設定資料集の状態ではあるのだが。それはあとで整理するとして。
現時点の課題は主に二つ。
ひとつは書き出しの仕方。60000~75000文字クラスの長さにもなると、プロローグ、序文的なモノを堂々と書いてもいいことになる(多分)。是非とも書いてみたいのだが、実際にやろうとするとこれがなかなかに難しい。
やるからには何らかの意味を持たせたいのだが、短い文章のなかに作品全体の総括を含ませたり、今後の展開への期待を抱かせるような話を盛り込む必要がある。これが非力な作者には難しい。
小説指南書にも「最初が五割」なんて書かれてしまっているので、何とか自分と似た匂いを持つ方くらいは引き寄せられるような文章を作りたいものだと意気込んでいる。
二つ目は物語の雰囲気。ヘヴィ、シリアス、マニアック。今の世界観だけ抜き出すと確実に読まれない。そっ閉じされるために生み出されたような作品になってしまう。
結果として読まれないことに関しては特段問題ではないが、それでも読まれるように工夫する義務は作者にはあると思っている。
だから序盤は積極的に「香水」をふりまき、強烈な体臭をごまかそう。「ああ、この人体臭や服のセンスはともかく、中身は悪くないんだ(だからもう少しだけ付き合ってみよう)」と思わなくては。
あとは、全体の長さ故にメインストーリーの中にサブストーリー(回想、掌編など)が幾つも含まれる構成になりそうなので、各話にどれくらいの文字数を使っているのか、参考になりそうな作品を幾つか確認してみよう。
知らないことばかりで先は長そうではあるが、幸いなことに意欲は残っている。余裕が出てきたら、この作業で没となった設定をベースに、一話完結の短編でも作ってみようか……