• ホラー
  • エッセイ・ノンフィクション

盲信が取り払われた公平な世界


 今のご時世、色々な媒体が我々に世界の現状だったり、その分野の権威による正しい知識だったりを教えてくれる。
「歪められている」「情報操作されている」という意見もあるだろうが、それでもなお、選択肢は増えているように思える。
 世界が公平に、自由になっていく。無論良いことだ。これからもその動きが発展してほしいとも思う。

 だが、私個人がその流れに追いつけるかは不安だ。
 先日、「頼りになる」「信じられる」と思っていた有益な選択肢が、実は公平な目(客観的)から見ると、相当割に合わない選択だったと分かったのだ。
 長く信じてきたものの輪郭が急にぼんやりとし、一瞬で取るに足らないものになった。私は繋がりを失った。今は浮き輪に掴まり、海流に乗っている最中である。

 公平な目は私の将来の機会損失を防いだのかもしれない。だが、「選択し直す」という行為自体が、ヒトに大きなストレスを与えることまで配慮出来ていたのだろうか。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する