大鳥居平凡

「私、森島さんの写真を見てみたい。見せてくれませんか」「なぜ？」「あなたが、見て、感じて、撮ったものに、とても興味があるから」

弟が入院するとの知らせを受けて、兄はKindleの中身を整理した。 （第一回イトリ川短編小説賞　大賞受賞作品） （お題『たったひとつの望み』）

第一回角砂糖短編小説大賞参加作品です。

翡翠の海に囲まれた島で、少年は腐れ牛の怪を喰う化け猫娘に出会った。 中途半端に人間臭い娘に、人なのか、モノの怪なのかと問えば「どっちがいい？」と聞いてくる。 そんな娘と友だち…

夕暮れの帰り道を、母親と息子は歩いていた。息子は社会からずれていた。息子は社会と食い違っていた。息子には線が理解できなかった。

＠chauchau様主催の自主企画参加作品です。 メリーゴーラウンド、缶詰、ストローの3つのキーワードを使用して物語を作る企画です。

ある日盗んだラジオでパーソナリティがシデムシの話をしていた。 シデムシは死体に集まり、それを糧とする。シデムシの仲間は托卵をする。メスはより生命力の強いメスに、自らの子供を育てさ…

性癖：近未来 性癖：価値観の衝突 性癖：取り残された者 性癖：ハードボイルドになりきれない男 第一回性癖小説選手権参加作品です。

第二回こむら川小説大賞参加作品です。

某国の小村には肌の色を自由に変えることのできる男が住んでいるという。 「私」は交渉の末、男へのインタビューを許可されることとなる。

F市東署は〇日、自宅キッチンにて姑の加賀佳乃さん（62）を包丁で刺すなどして殺害したとして、殺人の疑いでF市西町２丁目の主婦、加賀明日香容疑者（24）を逮捕した。「日頃のうっぷん…

2020年東京オリンピックが数十年後にどう語られるのかという思考実験として。

朝刊の一面で、私はかつての知人が処刑されることを知った。 第一回こむら川小説大賞参加作品です。

魔女だからと幽閉されている少女のはなし。

だからわたし、密室という概念になるわ。

豪雪地帯の小屋でコミュニケーションする人間と季節の話　

心当たりがある方は３話からお読み下さい。 ２話までは経緯です。