野沢　響

　村では謎の悪党・カグヤによる被害に悩まされていた。そんな中、赤ずきんは知り合いの木こりを捕まえてカグヤを倒すために引き入れようとするのだが……。 　破天荒な赤ずきん、小心者の…

　人々が様々な『音』に依存する生活が当たり前になった近未来の日本。一年の天気が曇りを占める退廃的な町で暮らす青年・クラウディは町中に響く謎の騒音に頭を悩ませていた。そんな彼の心の…

　卓海(たくみ)はお盆の墓参りの帰りに、学生時代から秘かに想いを寄せていた元バイト先の先輩・芙蓉(ふよう)と偶然再会する。 　彼女と別れた後、一人の男性がこちらを見ていることに気…

　大学生になって初めての夏が来た。 　夏祭りの初日に友人たちと合流するために会場に向かっていた私は、偶然夕暮れ時の砂浜を歩く一人の男性を発見する。 　彼のその気怠げな表情に一瞬で…

　犀川 よう様の自主企画「さいかわサマーダッシュ」に参加させて頂きました。 　千文字以内ということでしたのでエッセイで初参加です。 　今週、美容院に行くので髪型をテーマにしました…

　フォローしている方が参加されていて、面白そうな企画だなと思い飛び入りしてしまいました(^^) 　縦縞ヨリ様の企画、【宣伝もできる！　執筆者さんに聞きたい10の質問】に参加させて…

　中学二年生の空（そら）は孤独な日々を過ごしていた。 　学校で憂鬱な一日をやり過ごした彼女は、下校途中に自分をいじめるクラスの女子グループに声をかけられる。 　難癖をつけられ、嫌…

　魍魎である清流（せいりゅう）にはある日課があった。それは、夜明け前に人里に下りて、一人の人間の女性に会いに行くこと。 　女性はいつも蔵に閉じ込められていた。 　外にほとんど出た…

飼い猫・ジルは今日ものんびりと一日を過ごしていた。そんな中、帰宅した飼い主の顔には見慣れないアイテム（メガネ）がかけられていた。 飼い主は満足そうだけど、ジルはメガネが気になって…

時代は平安時代中期。 桜姫（おうひめ）は、外の騒がしさから目を覚ます。 人の気配を感じて行燈を向けた先には暗闇と同じく黒い衣服に身を包んだ一人の男が立っていた。 男の名は彩玄（さ…

　カクヨム２０２０夏物語、参加作品。 　ほんのりミステリーとボーイミーツガール。 　 　夏祭りで出会った高校生の男女のお話です。 　金魚が好きな彼女から主人公に挑戦状が送られて来…

　小学六年生の少年・琥珀(こはく)は家族と北海道旅行に来ていた。 　自動販売機で飲み物を買おうとした時、鮮やかな紅い色のフクロウを目にする。そのフクロウに誘(いざな)われ、琥珀は…

　怒りは花火に似ているんだと思う。 　ゆっくりと頂点に向かっていく。そして、堪りに堪ったもんが爆発する。 　その瞬間、俺は『限界』というヤツを知る——。 　※短編作品です。この…

　軍人として招集された瀬野通成（せの　みちなり）は帰還後、戦死した友人の遺品を遺族へ届けるため利用した山道で盗難に遭い、間一髪のところで少女に助けられる。その少女は、銀髪と赤い瞳…

　海緒（みお）は唯一親友と呼べるあかねに避けられるようになり悩んでいた。 　ある金曜日の放課後、ある女性から「蛍を見ることの出来る場所はないか」、と尋ねられる。 　その一週間後、…

　中学生の千歳（ちとせ）はいつものように友人の瑞来（みずき）と登校していた。千歳は瑞来からある美青年の話を聞く。なんでもその青年は愛想が良く、容姿端麗でまるでモデルのような男性ら…

　酒が好きなとある姉妹。けれど、好きな酒の種類は正反対。 　今夜も会話（とおつまみ）を酒の肴に姉妹トークが弾む……のか？

　彼には行きつけの喫茶店がある。いつものようにその店に入った時、偶然目にした新聞の記事。強まる雨脚が、彼の脳裏に血生臭い記憶を蘇らせる——。

大正時代――。花街から外れた娯楽街の一角に大きな屋敷が存在した。 　五年前、貧しさからこの屋敷に連れて来られた少年・桜未（おうみ）。その屋敷で働く少年たちは桜未も含め、皆女物の着…

自慢の姉がおかしなことを口にするようになった。高熱で病床に臥していた姉はしきりに『人魚』と呟いていた。熱が引けても姉の狂言は治ることはなく――。

私が小学四年生の時、夏休みに入ってすぐの頃に従姉の由永（よしえ）さんが自殺した。通夜には生前彼女と親しかった二人の男女が訪れる。彼女たちから語られる由永さんの人物像と、蘇る彼女と…