極彩遊戯

作者 野沢 響

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★★★ Excellent!!!

話が進むにつれ次々と色が増えていき、タイトルの通り極彩となってゆきます。

非現実の世界なのにさほど違和感を感じないのは、設定が細かい所までしっかりと作り込まれているからだと思います。


綺麗で何処か懐かしく、不思議だけれどおどろおどろしくなく優しい。
そんな心暖まる作品です。




★★★ Excellent!!!

琥珀の目に映る景色、色彩。

広がる、鮮やかな描写に、惹き付けられます。

現れた紅いフクロウ。


心惹かれ、躍る冒険の気配に、
読んでいる自分も、フクロウを追い掛けたくなります。

明るい世界観と、出会う人々。

開かれてゆくファンタジックな世界が、
輝いて見えます。

琥珀の出会う景色は、
海外を旅する時のように、
わくわくします。

僅かな不安と、助けてくれる人たち。

迷い込んでしまった同じ人間の空。

少し、帰るのが惜しいと思えるくらいの、
鮮やかな景色が広がっていました。


表現される、不思議な能力。

色を操る力。
童話や絵本のように、
子供心を思い出す、
見て見たかった不思議な出来事が描かれています。

紅月の存在に、龍との交流、
七両の描く色彩に。

色、独特の力。

その能力に惹かれて行きます。

ファンタジックでありながら、
世界観は緻密で、人々の暮らしがあります。
色彩を分ける方法も、興味深いです。

自分にも色があるかもしれない。
拝読していると、そう思えて来ます。


もう一人の人間、空が抱えていた問題。

そして、珊瑚の生い立ちに、
人間との繋がり。
確執。
紫紺との想い。
絡み合う感情も複雑で、胸に迫ります。

成長してゆく珊瑚の様子に
心が温かくなりました。

七両の過去。

好きなように描くことは、
どういうことか、考えさせられました。

優しさはきっと、
痛みを知っているからかもしれません。

願いが叶う瞬間、
心震えました。

人の優しさに触れ、
想像力を掻き立てられる、
鮮やかな物語です。

★★★ Excellent!!!

迷い込んでしまった主人公の少年琥珀と、とりまく人々の交流が描かれています。
和風の世界で紡がれる人情味のあるお話はどこか懐かしく。
それを彩る、彩度が低く力強い色たちが見せる景色は美しいです。

この先を琥珀と見たい。
だからもう少し和の香り漂う夢の中のような町にいっしょにいようと思います。

Good!

小学6年生の琥珀くんは、突如さまざまな色が混在する昔の日本のような場所に迷い込んでしまいました。

人々はみんな色の名前を与えられていて、与えられた色を操ることができるのです。

琥珀くんを世話してくれる七両お兄さんは、筆で不思議なものを描いてしまえるんだ。

絵で書いた龍が動き出す。なんて素敵な魔法なんだろう。

旧日本を思わせる人情色が広がっている。ワクワクする。

★★★ Excellent!!!

まだ小学六年生である琥珀が紅いフクロウの紅月に誘われ、辿り着いた街は色を操る者達が住まう彩街。

江戸時代の様な木造の建築物が並ぶ一方で、非常に色彩豊かなこの街で、琥珀は多くの者達と出会う。

不器用でぶっきらぼうだが面倒見の良い七両、気風の良いお姉さんである常盤、琥珀より前に彩街に迷いこんでいた空など個性的な面々と、色取り取りでありながら、何処か懐かしい彩街で過ごす少年琥珀の日々を描いた本作。

作中に出てくる数多の色を思い浮かべながら、少年と彼らの触れ合いを読んでみませんか?