「眼鏡 幻想」を含む小説

私たち兄妹が幼い頃、祖父の法螺話の中で最も気に入っていたのは、死者が映る眼鏡の話だった。 新婚の頃、浅草の怪しい露天商からかった、亡き祖母の形見なのだという。 祖父は法螺を吹くと…

お題企画【瓶の中の手記】参加用書き下ろし掌編。手記に限らず“メッセージ”が登場すれば可という条件だったので、こんな話になりました。我々の日常の延長線上にあるかもしれない、どこかの…

　片眼鏡を掛けた不思議な御人、「ニシキさん」。気ままに人の世を楽しみ、気ままに誰かと交流する隠栖者の、一夏の交遊録。 　現の世界と異なる世界とを逍遥し、時に同伴させてくれる同行…

※ネタバレ注意 〇キャラクター設定 主人公１ 長谷川　椎奈　小学五年生　１１歳　女の子 空想することが大好き。授業中もついつい空想に耽ってしまい先生に注意されることが多い。人見…

かつて栄えた温泉地、鬼哭渓温泉。すっかり廃墟と化したその土地を、『君』は訪れる。 祖父が誰かと交わした約束。古びた眼鏡。巫女姿の少女―― 過去と現在、二つの光景を行き来しながら、…

　安芸の宮島・紅葉谷へ写真を撮りに来た主人公：二条美宏《にじょうみひろ》は黒猫のクロノと出会う。そこから一人と一匹の不思議な旅が始まる。 　安芸の国　“宮島”　を舞台に繰り広げら…

時は西暦二〇三〇年。現代から数えて百年後の未来。 空中浮遊都市国家ハチドリ市の中心から自動車で二時間も走った人里離れた岬の先端に、和洋折衷の館が建っていた。 まさしく西洋ゴチッ…

　十八世紀末、蒸気機関の発達は科学と産業を飛躍的に発展させた。 　そして、人々は忘れてしまった。遥かなる追憶の彼方へと。 　幻想郷（アヴァロン）を―――― 　自らをミス・ペンド…

眼鏡っ娘が第１次大戦で暴れるだけの話。本来は魔改造プラモ特撮写真のためのものですが、写真なしで読めるように改稿してあります。ところでこれは「歴史」ジャンルでいいのか。 気が向いた…