「撞着」を含む小説

愛し子よ、鬱屈の末に羊を食み、醜く膨れた愛し子よ。せめて世界ではなく、愛ある世界ではなく、ぼくを恨んでくれたまえ。

毎月300字小説企画お題「憧れ」提出作品のロングバージョンです。自家撞着丸呑み小説。

無機質なIDナンバーで呼ばれる男性と、彼の世話係をしている美しい女性・ディアナ。 二人はとある快適な施設で暮らしている。つねに傍にいて、喜びを分かち合いながら……互いを異性として…

こと小説に関しては辛口な友人、長井と、ある病気を患う「僕」との他愛のない会話。

現世の心の底に隠れた閉鎖感と不可逃避を書きました。 ──家には「古本屋に行く」と伝え、トンネル1本の先にある書店を目指す。太陽が地に向けて怒っている8月のこの頃、私は歩いて店…

　私が一番最初に思い出したのは、川端康成の「雪国」です。――国境の長いトンネルを抜けると雪国であった――。なんて簡潔かつ情景がありありと浮かぶ、文才溢れた書き出しなのでしょうか。…

短編。十代の女の子の、わりと独りよがりな一人称小説。 恋愛のような、憧れのような、独善のような、自家撞着のような。 なんともいえない微妙ななにか。 短いのでさくっと読めます。