『「書き出し」が思いつきません。せっかく貴方に宛てた手紙が書けるというのに、今の私には貴方に相応しい「書き出し」が、分からないのです。ありふれたものでは貴方を失望させてしまいます。時間をください。

私誰 待文

どうしてでしょうか

書き出せられない。

あぁ、終わる。終わってしまう。白紙が無くなる。無くなって、黒く潰れて、でも私は「書き出し」が書けないままで。消えます。埋まります。余白が、黒く、薄く、小さく、それでも、私は、

 何も書き出せません』

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