「不条理もの 怪異」を含む小説

「そうか、それが胸に穴がある理由か」 戸川がいつも利用する電車に、その男は居る。 何の変哲もないように見える男、だがその男の胸には大きな黒い穴が開いていた。 やがて戸川の順調そ…

腹痛さんシリーズの第二弾。 怪異はより深く…より暗く… 謎は疑惑を呼び、疑惑は恐れを生む… 邪祓師の卜部と助手のかなめ。 二人が待つ心霊解決センターには 他所では匙を投げられ…

『もしもし、あたしメリーさん』 ある日、メリーさんからの電話を受けてしまった俺。 特に怖くも無い怪異だと思ったが、想定外にフッ軽のメリーさんにより、俺は恐怖のどん底に突き落とされ…

病室で目を覚ました「私」は、自分がなぜ入院しているのか思い出せない。 看護師や医師は淡々と対応し、「異常ありません」と告げるばかりだった。 規則正しい一日を繰り返す中で、病室に小…

祖母の家から古いたらいを持って帰った私。そこに、絶対的な美が棲まわっており…。

【水城市・橋上失踪事件】 深夜、海沿いの歩道橋を渡っていた女性（20）が、 通話中のスマートフォンだけを残して“行方不明”になった。 橋には争った形跡も転落痕もなく、 ただ以前…

ある日、身体に穴があいた。 穴が広がる。 それだけの話。

１話読みきりのホラーです。実話怪談的なものや不条理系の話、民話的な話なども書いていく予定です。 ごくごく短い話ばかりなので、気軽に気に入った題の話からお読みください。

転校生・神代千冬が最初に聞かされたのは、 「この学園には七不思議が“八つ”ある」という不可解な噂。 失われていく記憶、数が合わない教室、語るたびに変質する怪異。 “何か”がおかし…

　男子高校生の俺は、『視えてしまう』体質だった。 　黒い澱、独特の気配、時には明確な悪意そのもの。 　怪異、心霊という、とても人では太刀打ちできない『現象』。 　それらに対して、…

津久佐温泉に一人旅。出会ったまんじゅう屋の三人組のおばば。 「どうしても身代わりが必要でして」 "わたし"は罠にかかり、呪いのまんじゅうを食べさせられるハメに。 "わたし"は一体…

大学二年の七塚ミミは、小学生の妹のノノと二人暮らし。ある日から妹の同級生、伊部みおりと家族ぐるみの仲になる。が、みおりの母から飛んできたメッセージは『逃げて。あなたもあの子に殺さ…

「ごちそうさま」の声の裏で、ひとつ多い咀嚼音が響いた――。 郊外の一軒家で始まる“普通の朝食”は、七日後に待つ惨劇の予兆だった。無邪気な子どもの「そこに座ってる人、だあれ？」とい…

※この物語に登場する怪異・霊・呪い・構造はすべて、実話や都市伝説ではなく、完全に“人知の外”として構築された独自体系の恐怖構造です。

出張で訪れたホテルの部屋のクロゼットに赤いジャケットが残されていた。 とても派手な赤いジャケットがなぜか僕を追いかけるようにつきまとう。

三つの答えをくれる老人がいた。 「ありえない」「たぶんそう」「間違いない」のどれかで、すべてを教えてくれた。 ただし── その口には、白い卵のような何かが、半分だけくわえられて…

通勤をする道の途中、何もない空き地に自動販売機がある。 あたりには人家すらない。 いったいこの自動販売機を利用する人はいるのだろうか？

「本家の屋敷の離れには、もう誰も使っていない部屋がありますの」 実家の離れにある、ずっと開かない扉。──いいえ、開こうとしない扉。 ホラーめいた物語を寄せ集めた短編集。 どうか、…

プチプチはつぶす派ですか？ 通販した商品の梱包材のプチプチに「絶対につぶすな」と書いてあった。 これは、他愛のないいたずらか？それとも。 プチプチをめぐる不条理。

仕事から帰ったら、部屋が綺麗になっていた。ごみは捨てられ、食器も洗われている。特に害はないようだし、不思議だけど便利だから、そのまま掃除をまかせちゃおう。 しかし、事態はおかしな…