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矢印に誘われて――超短編怪異譚集(その2)

矢印に誘われて――超短編怪異譚集(その2)

ZZ・倶舎那

おすすめレビュー

★で称える
★★★
★24
8人が評価しました
本文あり
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本文ありのおすすめレビュー

  • 小野塚 
    1635件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    矢印の指し示す先には一体何が………。

    この短編集は、第二作目と銘打ってある
    通り,裏街の異界をめぐる前作を一旦、
    完結にして、新たに始まった

     超短編怪異譚である。

    ところが。短いなどと侮るなかれ、この
    一つひとつの話の奥行きの深さに思わず
    唸らされる。それはきっと、作者の
    薄暗がりに目をやるタイミングや場所、
    そしてセンスが、
             何もない場所

    それを異界への入口にしてしまうのだ。
    少し怖いけれど、興味がある。そんな人は
    是非ともこの作品を開いて欲しい。
    何気ない日常が、路地裏の先の薄暗がりが

    いつの間にかアスファルトに描かれる
    小洒落た書体の薄墨色の 【矢印】 
    矢印の指し示す方へと足を向けてゆく。
     何処に着くかは、分からない。どこにも
    着かないかも知れない。

     そして、はっとする。


         此処は、もしかしたら。



     

    • 2025年4月5日 08:53