「和風ファンタジー 短編」を含む小説

これは、乱世の影に隠された出雲の里・豊原を舞台に、病の宿命を背負う妹と、暗殺者として生きる兄と姉が織りなす、切なくも強い愛の物語。 双子の姉・ほたるは、妹・霞桜（かすみざくら）…

名無しの茶屋娘、龍神様の形代妻になる～幼き日の約束は、もう覚えていませんか？～の外伝です！ 龍神の友にして、帝都一と噂される、はぐれ者の陰陽師――その男の名は、波金（ばきん）。…

野仲千草には悩みがあった。 それは後輩 鞍馬からの猛烈アピール 戸惑いながらも千草は後輩に惹かれていく。 でも鞍馬は人間ではなく妖怪の烏天狗だった。 鞍馬には修行だというが何の修…

私が心に映るのはあなたの真の姿のみ。武蔵野の地に独り生き、月を見つめ、愛でる健気な振る舞い。その心根こそが私を惹きつける。しかして今宵、全てが決まる。間もなく空には、黄金の月が悠…

ニライカナイの伝説が息づく、十六世紀の琉球の小島。 村人に疎まれる孤独な巫女ユリハは、記憶をなくした少年カナトと出会う。 やがてふたりの距離は近づいていくが、島には厄災が迫ってい…

異能時代ミステリー『月読の朱墨 ～墨匠探偵・一条墨花～』シリーズの原点となる伝奇短編。

契約結婚で嫁いだ先は人ならざる神獣、天龍家だった。距離を置きながら生活する中で、主人公白鷺琴乃は旦那様の本当の姿を知ってしまう。互いを知る中で、距離が少しづつ近くなっていく。そん…

少女は声に導かれて、土に埋もれた頭蓋骨を掘り出す。それは十年前、凄惨な事件で姿を消した少女のものだった。 運命に翻弄されてきた玲と、生者に見捨てられた幽霊・真輝。 未練、復讐、赦…

あらすじ 　夏。汗で濡れたシャツが肌にまとわりつく、嫌な季節。 　そして世間は夏休みに入ろうと、サラリーマンの主人公にはそんなこと関係ない。朝から夕方まで、仕事だ。 　一日続いた…

大嵐の夜、古い日本家屋でひとり過ごす男の前に現れたのは、人魚の伝説を語る、美しい“誰か”だった。 この夏を、忘れられなくなる——。 🏷️ /夏 /怪談 /人魚 /ノスタルジー

　虫の中には、異界から漏れ出た、虫に似て非なる存在が紛れ込んでいる。 　江戸のとある村。田畑を荒らす虫を追い払う虫送りの行事に、一人の女性が笛を携えて現れる。 　名をお時。虫送り…

1話あたり150文字の超短編妖怪物語―― それが「10秒妖怪草紙」。 舞台は現代の東京、あるいは記憶に沈む山間の村。 都市の隙間に潜む妖、忘れられた土地に宿るもの。 恐怖、哀し…

去年、許嫁を亡くした青年・賢太郎。 誰もいない昼下がり、彼のもとにふと風が吹く。 風鈴が揺れ、蚊取り線香が香る縁側に、 彼女は静かに、かつてと変わらぬ姿で現れた——。 懐かしい風…

春、山の奥に咲く一輪の山桜。 その下には、名もなき狐の小さな墓があった。 人間にいたずらを繰り返す雄の狐と、それを静かに見守り続けた雌の狐。 果たして、彼らの想いはどこへ向かう…

　芸能事務所に入所した由梨は、長年の想い人・吾妻慎也との対面を果たした。由梨が想いを伝えようとした矢先、慎也は初対面の彼女を家へと誘い、更には結婚を申し込む。その結婚には、ある…

蒲焼きになる寸前で死に損ねた鰻の与汰郎。澪ノ町(みおのまち)の河岸寄席(かしよせ)で、困惑する聴衆に向かって自分の一生を語り始める。透明だった幼生期から、性別の定まらない青春まで…

ピンクの狐耳の暗殺八重。 賢く、お金持ちで美しいが、実は歳は５００を越えている。 彼女に妹として可愛がられている凪だが…… ＡＩシリーズ第６段 ＊台本形式の短編小説です。

入内したばかりの月草の姫の元に帝がお渡りになるその日、後宮は不気味な静けさに包まれていた。 なんでも帝が物の怪に憑かれているのではないかと、女達が怯えているのだという。 月草の姫…

冬雨天子第四神子・春露は思い出す。 幼き日に、自分に桜餅をくれようとした、美しい女性がいたことを。 やがて、彼女の息子と再婚するまでに、彼女のことを調べていき──おぞましき秘密を…