「掌編とか」を含む小説

日常と非日常のあわい、瞬間に垣間見えた怪異のようなものたちについての掌編です。 一話あたり300字程度。Twitterに掲載していたもの・短編の元になったものを収録しています。

私は死にたいのだけれど、どうにも彼は、それが嫌らしい。 「とりあえず入水しない？」 「食べに行く感覚で言うな」

この世に存在しなかった全く新しい味、虚味《うろみ》が世界に普及したにもかかわらず、蕎麦屋を営む父は頑なに虚味調味料を取り入れようとしない。時代に取り残されないよう説得を試みる主人…

あまり知られていない心霊スポットに足を運んだ若者達。そこは古い神社であった。 そこで彼らを襲った恐怖体験とは……。

掌編やショートショートなサイズ感の読み切り達です。連作短編かと問われるとそうではないかもしれないけれど、数多ある生物も姿かたちは違えども同じ空の下で生きているよね、的な広い心を持…

失恋をテーマにした掌編小説です。

「合計278円です」 　財布を漁り、328円を出しておつり50円を受け取る。なんとなくスマートにみえるこの行為だが、俺は気が付いてしまった。

某地方新聞社が募集する原稿用紙５枚以内という規定に沿って投稿したいわゆる掌編小説。入選し新聞に掲載されたものについては単独の作品としてコレクションに出しております。 『ヘーゼル…

知的生命体の住む他星への往復飛行を成し遂げた英雄は、帰還後「前例のない大罪」を犯したとして裁かれていた。 その罪とは、地球と呼ばれる星から持ち帰った、たったひとつの行為だった。

　都会ではカフェに入る人達が増えている。 　だけども問題は店のキャパ。席がない。 　続く円安とインバウンド政策により海外旅行者が激増し巷はカフェ難民で溢れかえっていた。猫も杓子…

要するにほとんど愚痴みたいなもの

人生を壊された「私」の話。

物語って、“始まり”や“結末”より―― その前夜に、いちばん人間があらわれると思うんです。 眠れない夜。 明日、世界が変わると知っている夜。 今日だけは、まだ自分で居られる夜…

気を使い続ける日々に消耗してしまった主人公。 帰り道に立ち寄ったコンビニから、少しずつ主人公の心が解れていく。 前作と同じく、掌編のつもりだった短編小説です。また、この物語も…

雪原に小さな旗を掲げる国・絽国。 若き国主、絽公と、明星を見出した軍師、李周。 戦乱の世に翻弄される主従を描く、叙情的掌編シリーズ。 ―――――――― 1話1000～2000…

３分で読めるショート集。（各話読み切りです。） 樅木 霊（もみのき れい）の掌編小説。観察力と想像力で日常と非日常を反復横跳び。愛おしい物語の種を磨き上げ、たった1600文字で…

「日比谷君。相談があるんだけれども」 「なんでしょうか」 「最近この、“本当は飲みに行きたいZ世代"って本を読んだんだけれど」 「真に受けて誘ってみたら煙たがられたと」 …

太川るいの作品集です。

いとうみことさんの自主企画「お題で俳句に挑戦、『蜜柑』」参加いたします。よろしくお願いいたします。