「音・声」と「物語」から創る最高のヒロイン!
807 作品
ヒロインのキャラはよかったと思いますが、写真部だと音声的に活かせる要素があまりないため、そこはなにか『音』を絡めやすい別の部活にした方がより内容に広がりを持たせられたのではという気もします。一例ですが新聞部にすれば、ストーリーを大きく変えずに記事を添削してもらう密着感とかを描けたりするかな、とも。
ボクっ子の先輩キャラがとても好きでした!
一見して、音声作品というメディア的に、美味しいシチュエーションがあまりない台本に見えますが……“写真部”という設定により、公園、水族館、学校、クリスマスの街と、キャラたちが色んな場所に出かけるため、“環境音”という音で物語を引き立てられるのが、非常に巧みな構成だと感じました。台本上でも、効果音についてしっかり言及されているのがとても好印象でした。また、ヒロインが写真が好きという設定に、丁寧に理由付けがされているところもよかったです。
ツンでクールなボクっ娘に見せかけて、大トロ大好きなくいしんぼ、すぐにデレを出しがちでなにかと隙の多い雪歌先輩がかわいいです。学食に公園、水族館、肝試しなどシチュエーションも豊富で、環境音で場の雰囲気を感じながら聴ける音声作品になると思いました。モノローグで展開するにはテキスト量が多いので、もう少しメリハリをつけてコンパクトにできると飽きずにより楽しく聞けるようになると思います
正直音声ドラマとしては推しづらい内容なのですが、ヒロインの『中井』というキャラが非常に魅力的だったので一点突破で強く支持させて頂いた作品です。この手の破天荒さを描ける才能は貴重だなと。中井のキャラを活かしつつ、サンドウィッチマンのコントのように笑い特化で煮詰めると大化けするかもしれません。
主人公が、冒頭からとても好感を持てないキャラ……なのですが。それでもすらすら最後まで読めてしまう魅力を持つ作品でした。
オペレーターの中井、というキャラクターがとにかく強烈で、目が離せなくなる存在感でした。“オペレーターとの丁々発止のやり取り”という、音声メディアを生かしたシチュエーション設定も、非常に面白かったです!……ただ、それだけに、最初から最後まで主人公とオペレーターとのやり取りで通して欲しかったな、という想いが……!
サポセンのオペレーターの中井のおとぼけぶりがとにかくかわいいです。クレーマー気質の主人公とのかけあいも楽しい作品でした。ただ主人公が変わった性質で共感しづらく、ストーリーのシリアス展開もこのボリューム内でやるには少し強引に感じられました。とはいえ強引ながら結末は心地よさ、微笑ましさがありました。シリアス面を抑え、中井のかわいさとポンコツぶりによりフォーカスすれば楽しく聴ける作品になると思います。
音声作品の魅力は色々とあると思います。例えば場所も時間もこえて違う世界に行けたり。二人きりになれたり。アトラクションのように楽しんだり。
ですが、やはり聴いて元気になれたり励まされるという点は大きいと思います。
「頑張っているで賞」を聴くとまるで傷薬のように現代人を癒やしてくれると思います。
プライベートな空間でかわいく優しくいっぱい褒められ幸せになれる音声作品が出来ると感じてこの作品を選びました。
甘日音ねねちゃんの人物像は、一見高嶺の花のようにみえて、誰しもどこか抱えてる集団生活への考え方が共感できるなと思いました。また最初のシーンから後半のシーンへの繋がり方も読み進めるごとになるほど!となりましたし、2人の関係性は変わっていくけど、不変の高梨、というところもすごく魅せられてしまいました。
2人の会話や空気がとても心地よくて、読んでいて自分の心も溶けていくような、話を聞いてくれたような、そんな気持ちになりました。
素敵な作品に出会えて心から嬉しいです!
「第1回「G’sこえけん」音声化短編コンテスト」の中間選考の結果を発表させていただきます。
多数の力作を投稿してくださった皆様、並びに作品を読んでくださった皆様には、改めて深く御礼申し上げます。
※掲載の並びは作品のコンテストへの応募順となっております
講評
蒼山サグ
最もバランスが良かったという印象でした。音声のみで想像するのに不足ないシチュエーションですし、既存作品が多いジャンルながら裏を返せばそれだけ需要があるということの証明でもあるので、個人的にはもう少しチャレンジングな内容を乗りこなす力技に憧れはするもののセンスが良いと感じました。
若干方言が中間的だなと感じる部分があり、もしかしたらそれが狙いなのかもしれませんがパッケージングとしては博多なら博多でカッチリ統一した方が訴求しやすいかなとは思います。
4Dメガネ
大賞として推させていただきました。このまま音声収録を行っても問題ないであろう、非常に総合力の高い作品でした!
“音声作品”という、台詞中心のメディアの作品に、方言女子ヒロインを据えるのは、ぱっと聞いてキャラの特徴を出しやすく、「分かっているな」という印象でした。「おかえり」のシーンから「夜寝るまで」という流れも、視聴者が没入感を持って聞ける構成で良く……料理・添い寝・マッサージと、ASMR的に生かせるシチュが満載なのも素晴らしいです。
欲を言えば、ところどころオウム返しなどの不自然な台詞回しがあることは気になりました。それでも、音声というメディア的にも、お話の構成的にも、魅力のある優れた作品です!
湯浅隆明
第1回G'sこえけんコンテストのチャンピオンは方言女子に決定です!
みんな大好き方言女子、しかもかわいさで全国1、2位を争うと言われる九州地方の方言で、音声作品においては大きな武器になるでしょう。ちょっと頑張りすぎな主人公を、同居している女子高生が方言で褒めたり甘えたり、また手作りご飯やマッサージなどあの手この手で癒しにくるのは控えめに言って最高です。学校や職場などリアルでお疲れ気味な方にとって、方言女子に耳をゆだねて安心して聴いていられる作品になること間違いなしです。私自身も実際に音声作品化されて聴いてみるのがいまからとても楽しみです。