概要
親従官の趙景雀(ちょう・けいじゃく)は、太史局正の丁史鳳(てい・しほう)とともに金に奪われた水運儀象台の様子を探ってくるよう勅命を賜った。
「二人だけで!?」
かなり無謀で無茶な計画だが、しかし皇命に異を唱えることなど不可能なこと。
正反対の性格の二人は、渋々ながらも旅に出る羽目に。
ところが水運儀象台がある場所――燕京は、五年前より蒙古の占領下にある。
つまり、二人は金国を超えさらにその先の蒙古の領土へと秘密裏に赴かねばならないのだ。
果たして二人は無事に旅を終えることができるのか。
【登場人物】
趙景雀(ちょう・けいじゃく)景雀は字で名は鷹(よう)。楽観的な体力バカ。
丁史鳳(てい・しほう)史鳳は字で名は雛(すう)。クールなツン
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- ★★★ Excellent!!!面白かったなあ。★3と言わずもっと★をつけたいくらい。
さきほど完結まで読了して、面白かったなあ、というのが素直な感想である。
感動した。
とくにラストのもっていきかた。
タグには、すこしビターエンドとあるが、私はビターエンドとは思わない。
映画のラストのような、大河ドラマの終わり方のような。
素晴らしいエンターテイメントを見終わると、そのキャラの人生に思いを馳せて、ぐっと来て、胸が満足感で満たされ、目がうるうるする事がある。
映画でもドラマでも本でもWeb小説でも────。
我々がそこから得たいものは、つまるところ、そういった感動ではないだろうか?
この作品は中華が舞台で、宋、と、国もしっかり実在した場所である。
いろんな地名や小物の名前…続きを読む - ★★★ Excellent!!!正反対な二人を勅命が結ぶ。敵か、相棒か。密命を背負う男たちの宿命譚!
親従官(武官)・趙景雀は、皇帝の勅命により太史局正(文官)・丁史鳳と共に召集される。皇帝は彼らに、奪われた天文装置「水運儀象台」の所在調査を命じ、敵地への潜入任務を下す。
対立と不信を抱えながらも、互いの信念と宿命を背負い、二人の危険な北への旅路が始まる。
没落貴族の血を引く趙景雀と、理知的な学者・丁史鳳。密命を背負う男たちの絆が、ここから紡がれていく。
中国の南宋の時代を舞台にした物語。
歴史×人間ドラマが本作の一番の魅力だと思いました。
まずは歴史。
中国を舞台にお話を書こうとすると、けっこう漢人文化を中心に書きがち――なのですが、本作は違います。蒙古や蒙古の歴史上の人物が登場。中国…続きを読む - ★★★ Excellent!!!号泣必至――お外で読むのは非推奨です
【こんな方向け】
☑青年期の煌めく友情――ブロマンス・バディものが好きな方
☑世界観にじっくり浸れる、骨太な物語を求める方
☑中国史・南宋時代の雰囲気を味わいたい方
【あらすじ】
時は南宋・嘉定帝の御代。
武官の趙景雀と文官の丁史鳳――二人にある勅命が下される。
それは、金に奪われた水運儀象台の現状を確認してこいというもの。
無謀とも言える命を奉じ、二人は遠く金領を越え、蒙古の地へ。
楽天的な景雀と、理知的でツンデレな史鳳。
正反対の二人がぶつかり合いながらも、いつしか強い絆で結ばれていく――。
【おすすめポイント】
☑熱い友情の物語
始めは衝突ばかりの二人が、幾多の試練を共に…続きを読む