グリとヴェストはずっとなかよ"し"

　オズの魔法使いをモチーフとした作品。
　バーチャルエメラルドシティで、久しぶりに会ったグリとヴェスト。
　友情っていいよね。なんでも胸を開いて話せる友達っていいよね。
　うらやましくなるくらいの間柄でした。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（238文字）

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（388文字）

デジタル不老不死が実現した。
人類の半数が生身の体を捨て、意識をクラウド上にアップロード。
仮想世界『虹の彼方』で過ごしている。
肉体を捨てる時が来た。
魂なんて、肉体が作り出した副産物に過ぎない。
その魂が肉体を捨てるのだ。
老い続ける体。
死が足音を立てて近づいてきたら、あなたはどうしますか？
そのまま、死を迎えるか、
それとも、肉体を捨て、魂として永遠に生きるか···
虹の彼方。
そこには、何があるのだろうか？

私はかれこれ……
Li'l Hatter先生という突然現れた作家のことを半年以上研究している。

ふざけてこれを書いているのではない。
本気なのだ。

しかしいまだにこの先生の根っこまで到達できた気がまるでしないのだ。
この作品を読んで、さらに底の深さにたじろいでいる。
と、言っても今までこのLi'l Hatterという文学に触れたことのない人には分かりづらいとは思う。

だから
今から説明をしよう……。



この物語、親友同士の二人の、のほほんとした会話。
と言って仕舞えばそれだけのことだ。
しかしそれはこの物語のいわば表層を滑っているだけに過ぎない。

逆に、なぜそれをわざわざ書いた！…続きを読む