「風の谷のナウシカ」で、婆さまが、見えぬ目でありながら、少女が"立ち上がって"伝説と同化したシーンを述べたのが、この言葉だったと記憶している。この作品「手紙」の副題「起立」とは、まさに蒼き衣を纏いし少女が初めて自分の強い意志で前に進もうと立ち上がる作品である。少女の心の中には、強大な巨神兵がいる。おのが自信を隙あらば焼き払おうとする敵は強靭である。この起立からの前進の一歩を踏み出していけるのか!?今後が注目である。
自己否定の強い女の子。社会に出て大人になる直前の女の子の揺れる純粋で淡い想いを、素直な言葉で紡がれています。短い文章でありながら、その心情に引き込まれ、彼女が歩み出す一歩をつい応援したくなりました。彼女の切なくて、真っ直ぐな言葉を読んで、果たして、彼女の自己認識をどう受け止めるのだろう。あなたなら、どう感じますか。確かめてみませんか。
手紙ですからまぁ、短いのはありましょう。 しかし、その女性がどんな想いを抱いていたのか。どんな儚い恋だったのかを一文一文が的確に示してくれています。そして、最後の文章で一つ一つ心に積もった文章が勢いよく弾け飛ぶ。まるで花火のような、それでいて桜吹雪のような文章でした。
主人公の彼女の心理描写がとても丁寧で、一つ一つの文章から共感を生み、それを辿った先で行き着いた結末がとても心地よかったです。叶わない恋だって、悪いことばかりではないのだとはっとさせられ、彼女の出会いと旅立ちをまっすぐに応援したくなりました気持ちよく読みきれます!ぜひご一読ください!
この手の恋愛ものは数あれど、どこか爽やかな気がしてなりません。決して実らない恋ですが、自分の感情を押し殺している描写がまざまざと伝わってきます。僕は別の場所で、小説は感情表現が重要と言ったことがありますが、改めて僕の作品を見ると、情景描写ばかりだなぁと思い知らされました。感情表現のお手本のような作品です。文字数も適切で1話完結。とても読みやすいので、是非ご一読を。
短く率直ながらも少女の静かな想いが温かく、潔く。素敵な掌編でした。
報われない恋、辛い恋、決して表に出してはいけない恋。そんな恋のお話です。でも、主人公の女の子は恋をして良かったと思います。誰かを好きになる特別な気持ちは、きっと人生の財産になるはずですから。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(243文字)
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