賑やかで暖かで、いつまでも作品世界に浸っていられる絶妙な温度感!!

変人たちが集まる寮(アパート)生活ものというと、すでに先駆たる名作が数多くあります。
それらと比べても、本作は全く負けてないと、私は素直に感じました。

何より驚かされたのは、主人公にして視点キャラである「よだか」の語り口です。
飄々としたテンポで、実に心地よく物語を進めてくれて……気がつけば作品全体のトーンを、いつまでも浸かっていたくなる温泉のような絶妙な温度に整えてくれていました。
その結果、本来なら個性豊かすぎて統一感を出すことが難しい「パンドラ」の住人たちが、一つの空気の中に調和し、しっかり家族になっていたのかなと。

また、いい作品といい作家さんにに出会えました!

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