現代版痛快時代劇(なんじゃそりゃw)とも言える極上のエンタメだ!

 ひと昔前は、大人も子供も集って賑わいを見せたゲームショップ。しかし、時代の流れには逆らえず、かつての隆盛は見る影もない。
 ご多聞に漏れず、ゲームショップ『ぱらいそ』もその賑わいは今は昔と成り果てていた。

 そこへ、新店長・晴笠美織がやって来たことで事態は一変する。
 美織が繰り出す奇想天外なプランは、『ぱらいそ』にかつての賑わいを取り戻し、競合する大型店とも、なんとか渡り合うまでになる。
 その中で、美織と同じく『ぱらいそ』にかつての賑わいを取り戻したいと願う主人公・香住司は、一度は解雇されたものの、女装(下着含む)してまで美織に『ぱらいそ』への復帰を認めさせる。

 どこまでがただの思いつきなのかわからない美織のとんでも戦略やライバル店の妨害工作やらを、生真面目な司をはじめとしたバイト陣が、美織と一丸となって次々にこなし成果を上げていく様は、定番の時代劇を見ているような痛快さを味合わせてくれる。

 手に汗握るゲームバトルあり、アイドルの誕生秘話あり、ライバル店との駆け引きありの寄せ鍋状態は、ゲーム好きは勿論、ゲームのことをよく知らなくても楽しめるだろう。

 現代版痛快時代劇(なんじゃそりゃw)とも言える極上のエンターテイメントを是非とも味わってほしい。
 読む者をタイトル通りの『楽園(ぱらいそ)』に連れて行ってくれることを約束する。

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