草原と土埃と戦士の誇りの物語

読み進めていると、遊牧騎馬民族の営み、彼らの草原を駆ける馬の嘶きや風の音が聞こえてくるようでした。繊細であり緻密であり迫力ある文が綴る動乱の、誇り高い戦士たちの生きざまに心と目が熱くなりました。ラストは、眼裏に映る草原の幻が涙で霞んで見えなくなりました。

導かれた結末は優しいものではないかもしれないけれど、主人公エザンは己の忠義を貫いたのです。一たび読み始めれば、様々な誇りと思惑が織りなす草原の物語の魅力に引き込まれ呑みこまれずにはいられないでしょう。

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