素直に驚嘆の一言です。こんなにも綺麗で、どこかおどろおどろしく、胸にすとんと落ちるような文章は見れるものではないと思う。短編だからこそ、この雰囲気に魅了されるのだろうと思う。何とも清涼感のある読了感です。最後まで読んでよかった。
皮膚の病に苦しむ様子から始まり、カメラを与えられたのがきっかけで写真が楽しみとなっていく様子が室内から夜の屋外へと移り……一枚の絵に引き寄せられて行く経緯が、非常に堅実で丁寧な描写で描かれ、すっか…続きを読む
序破急すべての構成が完璧で言葉の選び方一つをとっても、この物語に最適化されたものでした。星2なのは助動詞、副詞、接続詞などの細かいところがやや荒削りでその粗を文章力と構成力で押し切っている感じがし…続きを読む
悔しい。物書きとしてそう感じる事の出来る良い作品でした。 主人公は「肌を病んだ男」としか書かれておらず、名前も出てくる事はありません。 だというのに、彼の身体的特長や背景を丁寧に描写する事で、…続きを読む
作品を読み終えて、暫し物思いに耽りました。魚のような亡霊はもともと人だったのか、それとも別の人の中に住んでいたのだろうか。いやそれとも、とある誰かの人生の中で絵という形で生み出され、男のように人…続きを読む
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