空の青と海の青を結ぶ一筋の光、その少年の名は

 いやあ、ボリュームのある作品でした。
 作者様の豊富なメカ設定や描写は、積み重ねられた知識と研鑽されたスキルとセンスを感じます。

 ひと言で表すならば――――分かっているな、と。

 ただ、書きたいことを書ききっている、それが全体の足枷となることもあるとも感じます。

 作者が分かっている反面、分かっている読者としか作品の深い相互理解は難しいであろうという、ある意味ロボットモノの宿命です。

 また、圧倒的な勢いをして描かれた最終決戦、おっと目を引くキャラクター性を鑑みれば、文章のクリーンナップと人間同士の関係性をブラッシュアップすることで、恐らく。

 この作品は全体をコンパクトにしながら、もう一段階『上』へいけると断言します。

 戦いに身を置く人の『性』、星海に謳われるかのようなメカニカルヒロイックサーガ。
 楽しく読ませてもらえる良作でした! ありがとうございます。

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