魔法少女と巨大ロボット。丁寧に作られた世界で始まるSFファンタジー。

普通の言い方をすれば、魔法少女と巨大ロボット。でもこの世界の言葉で言い換えると、「法印皇女」と「魔法機械騎士」。
このネーミングセンスが堪らなくいい。この世界のありとあらゆるものが、すべて名づけ直されて、どこか懐かしい感じの独特な世界を構築しています。天空騎士とか法印皇女とか魔法機環とか魔法機械騎士とかっ、固有名詞がいちいち好きツボを押して来て、忙しいです(笑)

ファンタジー世界で、巨大ロボットが活躍するという設定はこれまでにも色々ありましたが、この作品はちょっと趣きが違う。SFと言ってもいい世界観なのに、機械類の動力が魔法になっているという設定ひとつで、世界全体を見事にファンタジーに変換しています。
魔法で戦艦……(じゃなくて、ここでは)「魔法機環船」が動くとか、カッコいい。しかもただカッコいいだけじゃなくて、それ、可愛い女の子が一生懸命、魔法を使って動かすんです。不躾な言い方をすれば……萌えます(笑)(この世界じゃ、萌えとか使っちゃいけない気がする)

機械の動力となる魔法機環が古代文明の発掘品で、その仕組みはブラックボックス的な部分があってよく分からないけど、必要に迫られて使っているとか、沙夜と特別な絆で結ばれている「らしい」魔法機械騎士ガストーリュの「よく分からない部分」とか、世界の秘密に関わる感じの伏線が散りばめられていて、先が気になります。

潜在能力は高そうだけど、まだ力を使いこなせなくて失敗の多い沙夜が、落ち込んだりしながらも、法印皇女として責任を全うしようと頑張る姿とか、ガストーリュと心が通じているような感じとか、見ていてほほえましくて、わくわくします。更新頑張って下さい。

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