概要
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!人生を取られる。そんなの嫌だから行動した。ためらいはしなかった。
本作は対象となる人物を模倣するストーカーの恐怖を描く物語です。
だけど、それだけではありません。
刮目すべきは、物語の転換。
この作品の最大の魅力は場面転換の演出なのです。
主人公がほんとうに追い詰められる、その瞬間。
物語は跳躍します。
物語は主人公である六条千秋自身の言葉で語られます。
職場に派遣されてきた名木田夕美から段階的に追い込まれ、蝕まれていく彼女の心の内を描き出します。
六条は、持ち物や身なりや行動、口調、生活の様子すべてを名木田から真似されるのです。
際限のない模倣と、六条を模倣するという名木田の執拗な意志。
この不気味さに物語を読む者も六条と共に人生を侵食される恐怖…続きを読む - ★★★ Excellent!!!深コワいい傑作短編ホラー~あなたはどう読みましたか?
会社勤めの女性が、自分のことをやたらと真似てくる同僚の登場で人生を狂わされていく……という一見シンプルな筋書きですが、そうたやすくは読み飛ばさせてくれない恐怖の読後感が本作の最後には待っています。
――いったい誰が何を浸食してしまったのか、いやそもそも、この話はいつから始まって、ここでは何について語られているのか? 短い物語の薄皮を一枚一枚剥ぎとっていくとき、もやもやとわきはじめる違和感と疑問。そうなるともう、本作の沼のような深みから抜け出せない。もがけばもがくほど、手も足もズルズルと滑って落ち続けてしまうから。怖いです。でも読んだ後、感想を誰かと語り合いたくなる素敵な作品です。本当にあり…続きを読む - ★★★ Excellent!!!アイデンティティの侵略。そんな形のストーキングが実行されたら……
これは規制できない。だからこそ、ものすごくタチが悪い……。
六条千秋の前に現れた、名木田由美という名前の女性。
彼女はなぜか千秋のことを気に入り、色々と「まねっこ」をしてくる。
当然、とんでもないストレスに。しかし、規制しようとしてもストーカーらしく日常を侵食してくるわけではないので、警察も動けない。
それでも、自分の個性を侵食されることにより、心を蝕まれる。
狙われるのは命でもなく、生活でもなく、「アイデンティティ」という概念。
この異質な形での侵略は、彼女に最終的に何をもたらすか。そしてアイデンティティの侵略が行きつく先はどうなるのか。
理解不能な人間を描く「ゾワ…続きを読む