ようこそ、新時代のデスゲームへ。死刑囚が挑む『命』という名の最終試験。

静かな死刑執行から始まるのに、読み進めるほど心がざわつく第1話でした。
恐怖や絶望を叫ばず、淡々と「受け入れる」主人公の在り方が、逆に異常で、そして切ない。

命を奪われる瞬間に差し出されるのは救済ではなく「問い」。
その構図がとても冷たく、同時に優しい。

デスゲームという言葉から想像する派手さとは真逆の、
静かに人間の価値を試してくる導入で、先が気になって仕方ありません。

デスゲームと言えば、数々の名作があります……小説、漫画、映画……皆様の脳内で名作が駆け巡っているのでは、ないでしょうか？

しかし、本作は、従来のデスゲームではない！ デスゲームの真逆を突っ走る、幸福を追い求めるライブゲームです。
ゲームの場で全ての人々を幸せにしていく！ 殺すのではなく、幸せにする！

人を殺す行為と人を幸せにする行為のどちらが難しいでしょうか？ 人を憎む行為と人を思いやる行為のどちらが難しいでしょうか？
賛否両論あるかと思いますが、憎しみの末に殺し合うよりも、他者を思いやり利他的な行為を実行するほうが、難しいと思います。
本作では、人々を助けるためのゲームが繰り広げられま…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（42文字）