概要
時代背景⇒昭和60年代
舞台⇒架空の県の県北の二つの市。
◎河南《かなん》市
◎白水《しろみ》市
■第一章
…鍵屋紗月と及川陽太の出会い
★紗月目線
→通学途中、駅のホームで電車を待っていると、反対側の二番線に停まっている電車にいる彼と、よく目が合う。
彼は、市内の男子校(朱鷺丘高校)の制服を着ている。
気になるけれど、その彼が気になる以上の気持ちがあるかどうか、わからないでいた。
紗月は過去の恋を未消化と感じていたからだった。
ある日、高校入学してから仲良くなった映美里が、朱鷺丘高校に通う彼氏の友達に会ってほしいと言い始める。
乗り気ではないのに会うことになった放課後。朝見かける気になっ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!〇〇の“妹”じゃない、“わたし”になるまで
この物語は、思春期の揺れる心や人との距離感を、静かな言葉で丁寧に描いていて、とても共感しながら読むことができました。
主人公・紗月が抱える家族や友人、恋愛との複雑な距離の取り方、そして「自分は誰なのか」と模索しながら一歩ずつ成長していく姿が、とてもリアルに伝わってきます。明るくて頼もしい親友・瑛美里や、まっすぐで少し不器用な兄・晴月との関係も、温かさと切なさが同居していて、どこか懐かしい気持ちになります。友情も恋愛も家族も、すべてがまっすぐにはいかないからこそ、紗月が涙を流し、悩みながらも前を向いていこうとする姿に勇気づけられる作品です。
家族や恋愛のことでモヤモヤしたことがある人…続きを読む - ★★★ Excellent!!!【恋愛】スマホが無い方が、人は近しいのかもしれない
あらすじ欄にて、第三章までの内容がわかりやすくまとまっておりますので、割愛します。
作中の年代は、昭和の終わりから平成初期。
ガラケーと固定&公衆電話が真っ盛りです。
人から人への伝言とか⋯⋯良いですよね(←)
とにかく作者様の、丁寧で繊細な青春時代の描写に魅せられました。中高と跨ぐキャラ視点別のストーリーが秀悦です。
義務教育と、その他の危うい環境に立たさせる子どもの、学校・家庭・地域──3つのストレスが複雑に絡みあっています。
甘いの一言でつけられない、ここだけにある尊い恋愛劇です。
終始、目が離せない。
そんな展開と文体で、読む手が止まりません。
誰しもある、もしくは憧れた黄金…続きを読む - ★★★ Excellent!!!懐かしくて切ない、青春。
完結を待ってから、と思ったけれど、レビューを書かせてください。
このお話はとにかく懐かしくて、
過去の情景がわたしの前にいくつもいくつも立ち上がります。
電話をしたなあとか、そうそう、土曜日学校半日だった! とか
テレフォンカードもあったなあ、とか。
そういう中で、恋をしていた。
そして、それ以上に思うのは、丁寧な心理描写です。
ゆるやかに気持ちが変化していく様が、巧みに描かれています。
じわじわ沁みていく感じ。
こういうのは、「懐かしい!」世代でなくても、心に響くと思います。
だって、恋心って、実のところ、百人一首にうたわれた歌の頃から変わらないと思うのです。