概要
ヤーコフって誰だったんだろう……
小学生の記憶と言ったら、仲が良かった友達のことが真っ先に思い浮かぶ。
……逆に、ヤーコフとの思い出しかないのかも知れない。
しかし私は、ヤーコフと特別親しかった記憶がないのだ。
……逆に、ヤーコフとの思い出しかないのかも知れない。
しかし私は、ヤーコフと特別親しかった記憶がないのだ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!お前だったのか
登場するキャラクターは二名。内藤とヤーコフです。
内藤だからナイナイなのですね。
となるとヤーコフは……という主題は脇に置いて、本作の魅力をお伝えしましょう。
一言で表すなら、掛け合いの妙です。
たわいもない日常の会話は噛み合ったり、嚙み合わなかったり。
言われてみれば「確かに!」と思うウィットに富んだ内容から、「どうしてそういう返事になる?」というブッ飛んだものまで。
読み進めるうち、だんだんとクセになってくることでしょう。
――――でもね
ジャンル、ホラーなんですよ。
そしてそれは間違っちゃいない。
最後に明かされる真相。いろいろ考えてしまいます。
いや…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ちょっと変わった青春小説? ……いや、何か、何かがおかしいゾ!!!
会話のセンスなんかが秀逸で、「ここにしかないクオリティ」を存分に味わえる作品です。
主人公の内藤こと「ナイナイ」は、友達の記憶というと、なぜか「ヤーコフ」のことばかりになっていると反芻する。
ヤーコフとの「とりとめのない話」をした記憶がそこから紐解かれて行くが、読者は読み進める中で「ん? ……これ、は?」と幻惑されていくことになります。
「将来の夢はケーキ屋さん」とナイナイが言えば、ヤーコフは「ケーキ屋さんの窓になりたい」と返してくる。
……ヤバい! この子、電波だ!!!
この会話の雰囲気、90年代の初代PSのゲームでたまに見かけた、「電波を受信してる系の少女」を彷彿と…続きを読む