概要
声無き女殺し屋の、愛と祈りと救いの唄
【※第32回電撃小説大賞応募作につき、結末(ネタバレ)含み記載しています。ご注意ください。】
【※本作について、加筆修正前の内容をnoteに掲載していましたが、掲載取り下げ済みです。】
貿易都市キリア。警察と行政をも跪かせる巨大組織『ハーマン商会』が支配する、悪徳と暴力の街。喉を裂かれた女殺し屋クワイエット・ケイは、ハーマン商会会長直属の精鋭として、冷徹に標的を始末する日々を送っていた。
ある日、ケイはゴミ溜めで眠る少年・アンソニーと出会う。彼は、一度見た物を忘れず、額を合わせた相手に記憶した映像を伝える異能の持ち主だった。その能力を酷使させるハーマン商会を脱走した彼を、ケイは匿うことになる。
無垢なアンソニーと暮らすうち、ケイは人間性と安らぎを徐々に取り戻す。彼の存在を商会に報
【※本作について、加筆修正前の内容をnoteに掲載していましたが、掲載取り下げ済みです。】
貿易都市キリア。警察と行政をも跪かせる巨大組織『ハーマン商会』が支配する、悪徳と暴力の街。喉を裂かれた女殺し屋クワイエット・ケイは、ハーマン商会会長直属の精鋭として、冷徹に標的を始末する日々を送っていた。
ある日、ケイはゴミ溜めで眠る少年・アンソニーと出会う。彼は、一度見た物を忘れず、額を合わせた相手に記憶した映像を伝える異能の持ち主だった。その能力を酷使させるハーマン商会を脱走した彼を、ケイは匿うことになる。
無垢なアンソニーと暮らすうち、ケイは人間性と安らぎを徐々に取り戻す。彼の存在を商会に報
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ハードで非情、そしてエモーショナル
まず、ストーリーのシンプルな力強さがよいです。ハリウッドのアクション映画というよりは、フランスのノワール映画を思わせる雰囲気ですが、それがまたよい。ジョゼ・ジョバンニを思わせる雰囲気がありますよね。
登場人物も魅力的! 個人的にお気に入りなのはやはり主人公のクワイエット。こういう、寡黙だけれども情のあるキャラクターは好きですね。闇の世界に生きる非情の殺し屋稼業の中でもなお人間の心を失っていないのがよい。アンソニー少年との交流は、ベタだけれども心を打ちます。一方で、作品の闇の部分を象徴するラトリーも実に魅力的。悪役にこそ作者のオリジナリティが発揮されると個人的に思っていますが、ラトリーのね…続きを読む