概要
この団地、何かおかしい
会社の寮が火事になり、新しい部屋を探すためある不動産屋に行った俺、千田将司。その不動産屋に貼られていた張り紙の一つに、俺は目を止めた。
「生きている人限定」と初めに書かれた紙。そこには“詩際団地”と言う団地の名前があった。紹介と3LDKの間取り、そして家賃月二万円と敷金礼金不要の文字に、俺はすぐさま契約して入居することを決める。
そうして、詩際団地の第4号棟のマンションに引越し、家具家電付きの広い部屋での新生活が始まった。
しかし、古そうな軍服を着た男、虫を食べる男、夜が好きなマントの男………4号棟に住む人たちは皆、人ではないような気がした。
そして別名“死際団地”と呼ばれているこの団地は………普通の団地ではないらしい。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!"生きている人限定"で入居できる団地、あなたも一緒にいかがですか?
※読み合い企画からのレビューです
会社の寮が火事となり新たな住居を求めて不動産屋へ赴いた主人公が見つけたのは、"生きている人限定"と書かれた家賃二万円の団地の貼り紙だった──という導入から始まる本作品は、"死際団地"と呼ばれる団地で起きる怪事件が非常に面白い
団地の異名通りに危うく死にかけることの多い主人公なのだが、それでものほほんと住み続けられるメンタルこそが、ある意味真の怪異なのかもしれない
レビュー者なら二日で引っ越しそうだ
ホラー作品としても面白いし、伝奇モノの要素も多少混じっているので、ピンと来た方は是非一読してほしい
今後に期待できる作品だ