戦国時代を冒険する少女 〜憧れの戦国武将と共に〜

読みやすい文章で、歴史知識ゼロで読める作品。
夢の中で戦国時代を体験し教訓を得て、現代に戻って上手く教訓を使うという構図です。

ショートでは無いですが、話が短くまとまっていてテンポが良いです。
一章まで読んだのですが、これから恋愛や色々な要素が絡まってくる作品だと思います。

ライトに歴史を楽しみたい方にオススメです！

　歴史好きな少女・綾菜は、戦国武将に憧れていました。ある日、彼女は不思議な出来事をきっかけに戦国の世へと迷い込みます。そこで出会った武将たちは、彼女が理想とする英雄とは異なり、過酷な現実の中で生きていました。現代と戦国の狭間で、彼女は「戦うことの意味」と向き合いながら、自らの役割を見つけようとします。

　綾菜は聡明で純粋な少女ですが、戦国の現実に直面することで成長していきます。彼女を導く「お兄さん」武将は冷静ながら人間味があり、彼との関係が物語を深めています。戦国を生きる者たちとの交流が、綾菜の視野を広げていく様子が印象的です。

　現代と戦国が交互に描かれ、その対比が鮮やかです。戦場の描…続きを読む

歴史物というと小難しいイメージがありますが、このお話は歴史の知識必要なし！
現実世界と戦国時代が上手く組み合わさっていて、非常に読みやすいです。

主人公が小学生の女の子ということもあって、戦国時代の学びが現実に生きていく描写がとっても好きです。

アクションだけでなく、ちょっと大人っぽい恋愛描写もあって。男女、年齢関係なく夢中で読めるお話です

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（217文字）

作中で明確に武将の名前が出てこないのが歯がゆいのですが、おそらく元ネタとなるような史実があるのでしょう。
主人公が小学生という事もあり、その目線からでも理解ができるよう、武将たちの言葉や起こった出来事などが、小学生の理解力相応に口語訳されているのが実に丁寧です。
そうでありながらも、武将らの言葉から主人公の胸に届き、その言葉を教訓に現実に生かすという、見事なサイクルが生まれているのも実に教育的で心温まるものを感じます。
小さなお子様に対し、歴史に興味を持ってもらうために本作を読んでもらうのもありかもしれません。

異世界物は苦手なのですが、描写がとても丁寧かつ登場人物の魅力の力ですっと楽しめました。全ての歴女にお勧めしたい一作です！