幸せになる資格は、必要ですか?

 主人公はコンビニで働く男性。主人公の出勤日に、迷惑な客が訪れる。唾を飛ばす男と、その様子を撮影する女だ。主人公は能動的に動けないという性を持っていた。そのため、迷惑な客を追い払えずにいた。そこに、大学生のアルバイト店員が現れ、主人公の窮地を救った。
 主人公は考える。能動的に動ける人間は、幸せになる資格がある。しかし自分のような能動的になれない人間は、幸せになる価値はない。
 そんな主人公にも彼女がいた。しかし、その彼女は主人公の元を去り、目覚めると別の女性がいた。しかし、物語はなおも転じて……。

 これは夢か? 
 それとも現実か?
 どこまでが現実で、どこまでが夢か?

 作品の題名が表す世界観の中で、一人の男が時には苦悶し、時には恍惚とする。
 曖昧になる境界で、危うい精神の機微を掬い取ったような物語です。

 是非、御一読ください。

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