二組の兄妹。その善悪の道を違えさせたものこそ、超能力だった。
- ★★★ Excellent!!!
主人公は医大生でアルバイト先の店でバーテンダーをしている。その上美女。出身は奈良県で、怒ると関西弁になる。主人公には兄がいたが、主人公が幼い日に亡くなっている。そんな彼女を襲おうと、一人の男がやって来る。そんな主人公を助けたのは、超能力を持った客の女性だった。この時から主人公は、超能力者たちの戦いに巻き込まれていく。
女性に負けた男は、ある犯罪組織の一員だった。そしてその犯罪組織のトップは兄妹の超能力者だった。男が他の超能力者に負けたと知り、報復のために主人公と女性は組織から追われる身に。そして二人は組織から送り込まれた男たちを死に追いやった。このことで、主人公と女性は今度は警察から目を付けられることになる。
警察の男は、探偵の男に事件の調査を依頼する。しかしこの事件に関して調査ができるのは秘書的な立場にいた女性だという。女性はこの事件を超能者が起こした事件だとして、主人公と女性を追うことに。
「主人公VS闇組織VS警察・探偵秘書」の構図は、物語が進むうちに変化していきます。敵対すると思いきや協力したり、駆け引きも見どころの一つ。
戦闘シーンはシリアスで重厚感があり、相手の超能力を看破する頭脳戦でもある。それなのに文章自体が重たくならず、戦闘シーン特有の爽快感がある。
文章力、構成力、表現力が光る素晴らしい作品です。
是非、御一読ください。