第4話

結局莉央とはクラスも一緒になり、2人揃って教室へと入る。


 「 あ、あれって佐藤和馬さとうかずま桜田莉央さくらだりおじゃない? 」


 俺たちが入るとざわつく教室。


 莉央は気にすることなく、同じ中学の友達のところへと走っていく。


 「 莉央似合うね制服 」


美奈みなも似合ってるよ〜 」


女子達は莉央の登場に、仲良くなりたいと近寄って行く。


 美奈はダルそうに女子達から逃げ、莉央はその後を追いかける。


 「 和馬、友達作りなよ 」


「 うるせえ 」


余計なひと言を残して去っていく莉央。


 皮肉にも知っている顔のいない教室で、自分の席に座り目を閉じる。


 「 南中の佐藤和馬じゃん。俺、北中の直田寄なおたより。バスケ部だったっしょ? 」


そんな俺に声をかけて来たのは、チャラい茶髪にピアスの男子だった。

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