2人の青春

第2話

あの出会いから14年。


 俺達は高校生になった。


 「 和馬、また同じ学校だね 」


「 …莉央 」


 保育園も、小学校も、中学校も一緒だった。


 そして今も、高校の入学式に向かう途中で、同じ高校の制服に身を包んだ莉央が隣を歩く。


 「 聞いてよ和馬、ママったらまた私の化粧品勝手に使ったのよ? 」


京子きょうこさん、若い子が使ってるもの使えば若くなれるかもってこの間言ってたから、それでじゃない? 」


「 頑張ってお手伝いして貯めたお金で買ったのに〜 」


「 先行っていい? 」


「 あ、待ってよ和馬! 」


 素っ気なく返すと、避けるように早歩きになる。


 一生懸命追いかけて来る莉央は、誰もが振り向く美少女に成長していた。


 俺は、莉央の成長に置いていかれたくなくて、必死に自分の見た目を磨く努力をした。


 隣にいたくて、誰にも取られたくなくて。


 俺は、初めて会ったあの日からずっと、莉央に惹かれていたから。

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