第14話
「和馬、最近莉央ちゃん来てないけど、喧嘩でもしたの?」
「別に」
家に帰れば、母が晩御飯の支度をしながら背中越しに俺へと話しかけてくる。
「お兄ちゃん、振られたんじゃない?」
「あらやだ。傷心中?」
「うざい」
ソファに座りテレビを観るのは、妹のヒラリ。
一つ下のまだ中学生。
莉央のことを本当の姉のように慕っていて、俺が莉央に好意があることも知っている。
話したわけではないが、何故か気づかれた。
勝手に振られたことになっている母と妹の会話。
リビングに居てはストレスが溜まる。
逃げるように冷蔵庫からペットボトルのジュースを取り、階段を駆け上がった。
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