概要
愛するほどに花が咲く。たとえそれが、叶わぬ恋であったとしても。
花果(かか)の国。
それは、エートル峡谷を越えた断崖群の向こうにある、絶対君主制の小さな国。
陸の要塞とも言える立地のためか、独自の文化を持ち、王権神授説に根付いた宗教の盛んな王国でもある。
豊穣と繁栄が約束されているこの国の民は、牧歌的で、みんな陽気だ。
しかしこの国は、「花果」というその名から想起させるイメージに反し、国交に閉鎖的。
建国から500年間、その豊かな土壌を我が物にせんとする国々による侵略抗争が、後を絶たないからである。
とある密命を受け、学術交流大使としてこの花果の国を訪れた「城塞の国」第12王子のノーア・アンドレセン。
彼は滞在することを許された王宮・東の宮の中でひとり、まるで命を削るようにして花の絵を描き続ける、不思議な青年と出会う。
青年の名は、スヴェン・エドフェル
それは、エートル峡谷を越えた断崖群の向こうにある、絶対君主制の小さな国。
陸の要塞とも言える立地のためか、独自の文化を持ち、王権神授説に根付いた宗教の盛んな王国でもある。
豊穣と繁栄が約束されているこの国の民は、牧歌的で、みんな陽気だ。
しかしこの国は、「花果」というその名から想起させるイメージに反し、国交に閉鎖的。
建国から500年間、その豊かな土壌を我が物にせんとする国々による侵略抗争が、後を絶たないからである。
とある密命を受け、学術交流大使としてこの花果の国を訪れた「城塞の国」第12王子のノーア・アンドレセン。
彼は滞在することを許された王宮・東の宮の中でひとり、まるで命を削るようにして花の絵を描き続ける、不思議な青年と出会う。
青年の名は、スヴェン・エドフェル
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!花はどこへ帰るのか
「花果の国」に親善大使として訪れた「城塞の国」第12王子のノーアは花の絵に誘われて少し不思議な青年と出会うという、BL的な要素を含む物語です。
この物語で私は二度、衝撃を受けました。
最初の衝撃は書き出し。
一人称で始まる物語の流れが、三人称へと切り替わります。違和感なく。物語の進行に不自然さを感じることがありませんでした。導入から引き込ませる技量の高さに、私は一旦ページから目を逸らしてしました。
ですが、やめる選択をすることができません。
何故か。
それは『私に向けて』語られた、その世界観に魅了されたからです。厳密にはキャラクターを通した『読者への語りかけ』。それが…続きを読む