アレに取りつかれるとは。なるほど、これは正体が判っても青くなるでしょう。ですが、短い時を精一杯に舞うアレはその一瞬に作者様に何かを想ったのかもしれません。異類婚姻譚のようでもあります。ひとまず幼い時にキスされるよりは絵的に良かったかもしれませんね。作中のような怪異の噂が立つということはアレが穏やかに棲み着く土地。文字で記されていたお話の舞台の豊かさが最後、確かな実感となって伝わって来て素敵でした。怖さと美しさは一体です。
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