概要
俺は、あの原子爆弾から大切な人を守りたかった。ただ、それだけだった。
昭和20年8月、東京・高井戸。無線諜報機関である陸軍特種情報部(特情部)の派遣参謀である中原は、自分たち特情部が初夏のころから把握追跡していた米軍のB29の一部隊が、広島に強力な新型爆弾を投下したと伝えられる。その新型爆弾が原子爆弾らしいと知った中原は、敵の二発目が投下される可能性の高い都市の中に、自分の生まれ故郷である懐かしい街が含まれていると知り、動揺する。すでに敵の原子爆弾投下部隊のコールサインを盗むことに成功している特情部だが、故郷に大切な人を残す中原は、街を守ることが出来るのだろうか……?
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