概要
人はなぜ、生かされ続けるのか。
要介護『5』。
兼元為男(かねもと ためお)は、寝たきりの老人。
意思疎通を図ることは、できない。
為男の娘である金恵(かなえ)と夫の宝助(ほうすけ)は、為男をどの老人ホームに入居させるか、吟味していた。
為男の莫大な銀行預金は、基礎年金と、手厚い厚生年金によって、今も膨れ上がり続けている。
金恵と宝助の間には、六歳の一人息子、透(とおる)がいる。
透はいつも、両親の「お金絡みの」会話を聴きながら、祖父為男にもらった『おとぎぞうし』を読んでいる。
その中でも、特に透がお気に入りなのは、『打ち出の小槌』が出てくるお話だった……
兼元為男(かねもと ためお)は、寝たきりの老人。
意思疎通を図ることは、できない。
為男の娘である金恵(かなえ)と夫の宝助(ほうすけ)は、為男をどの老人ホームに入居させるか、吟味していた。
為男の莫大な銀行預金は、基礎年金と、手厚い厚生年金によって、今も膨れ上がり続けている。
金恵と宝助の間には、六歳の一人息子、透(とおる)がいる。
透はいつも、両親の「お金絡みの」会話を聴きながら、祖父為男にもらった『おとぎぞうし』を読んでいる。
その中でも、特に透がお気に入りなのは、『打ち出の小槌』が出てくるお話だった……
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