第30話 エヴァンゲリオンについて

 ども。お疲れ様です。

 記念すべき30話。今回はエヴァンゲリオンについて、少し書いてみようかなと思います。


 テレビ版のエヴァンゲリオンについては、実はリアルタイムでは見てません。大人になってしばらくの間、アニメや特撮ものからは遠ざかっていた時期があるんですよね。


 でも、今から14,5年前、子どもたち(中学生くらいだったのかな)といろんなアニメや特撮ものをレンタルビデオ屋で借りてきて見ていた時期があって、その頃に見たアニメの一つになります。それまでも評判は聞いていましたので、結構期待してDVDを借りたのを覚えてます。


 生物なのか無機物なのかさえ分からない謎の侵略者、使徒(各使徒の名前は、聖書偽典のエノク書の天使の名に由来しています)。ゼーレやエルフと言った秘密組織、死海文書や人類補完計画などの古代文明との繋がりを想起させる設定。そして、一見ロボットに見えるけれども、実は人造人間である汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン。第3新東京市の地下の空洞(ジオフロント)内にあるネルフ本部。まずはこの中二病満載の設定にやられました。


 それに、レイやアスカ、ミサトさんといった魅力的な女性陣。トウジやケンスケといった後に仲良くなる友人たち。不気味でむかつく親父、碇ゲンドウなど、キャラクターもいいんですよね。


 1995年が初出のようですが、この時代は物語の設定を超古代文明と絡めるのがブームだったんでしょうか。近い年代に放送されていた仮面ライダークウガ、ウルトラマンティガ、ガメラ……これらも超古代文明と絡む設定がされていたように思います。(ぼくのキハチ正伝もそうなのは、この辺の影響だと思います)


 話が逸れました(^^ゞ

 同意してくださる方が多いと思うのですが、太鼓のフレーズで始まるテーマに乗って戦う使徒との戦いには本当にワクワクしたし、前半の山場とも言えるヤシマ作戦には特に燃えました。最初の数話は、とにかく頭をぶっ飛ばされるような面白さで、夢中になったのを覚えています。


 でもですね。終盤の物語のたたみ方が私小説的というか、エンタメではないんですよね。途中までエンタメ的な感じで進んでいくので、余計についていけなくなるというか、消化不良みたいに感じるというか。テレビ版の最終2話は、その後、差し替え版に当たる映画版が作られていて、それも見ましたが、さらに救いようがない感じになっていてやはりモヤモヤが増していきました。


 主人公シンジの心を抉るような悲しみや思いが。

 ヒロインの一人であるアスカの寂しさが。

 やはりヒロインの一人であるレイの抱える空虚さが。

 全てが報われないんですよね。


 特に、やっとレイが人間らしくなれる、ゲンドウとシンジの関係が修復される、そう思わされるエピソードが始まろうとした……その時、物語は負の方向へと進んでいくんですね。


 なので、カタルシスはゼロです。でも、この心の底におりのようにたまった何かが、ずっと考えさせるんですよ。この物語が言いたいことって結局何だったのかって。


 その後、キャラクターデザインを担った貞本義行先生による漫画版が最終回を迎えるのですが、これによってこのぼくのモヤモヤはかなり解消されることになります。(もし、アニメのファンの方で未読の方がいらっしゃったら、読まれることをオススメします)


 そして、新しい映画シリーズ(ヱヴァンゲリヲン新劇場版)も作られ、空前のブームが巻き起こっていく訳なのですが、ブームの最中、みんな本当にテレビ版を見てるのかな?と少し疑問に思ったりもしました。かくいうぼくも、この新劇場版でやり場のない気持ちが解消されるのではないか、と期待を抱いて追いかけていったんですけどね。


 で、ですね。

 結果的に、この映画シリーズによって、ぼくの中のモヤモヤも完全に解消されることになるんです。いや。成仏と言った方がいいかも、というくらいのとんでもないカタルシスが待ってました(ずっと、モヤモヤさせられた分)。


 なぜ、そういう風に思ったかとかを具体的に書くのは止めておきますが、成長なのか復活なのか、まあそういう庵野監督の変化を追いかけていって、最後にハッピーエンドを迎えたと。そういう感じです。ある意味ドキュメンタリーを見た気分なんですよ。未見の方には伝わらないと思いますが、そうなんです(^^ゞ。


 全く話は変わりますが、実はぼく、庵野監督に偶然お会いしたことがあります。

 7,8年前のことだったと思うのですが、仕事で福岡に行った帰りのこと。仕事が終わり、宮崎に帰るために福岡空港に行き、トイレに行ったんですね。で、小便器に立ったとき、左側に人が来る気配を感じ、顔を見たらそれが庵野監督だったんです。(絶対そうです。見間違いするはずがありません)


 まさか。こんなことがあるなんて! と、ぼくは衝撃を受け、話しかけようと何度も思いましたが、最後までその勇気は出なくて、何度も何度もお顔に見入ってしまいました。トイレの後、庵野監督はお土産屋さんに行かれて、そこも覗いてしまうようにじっと見つめてしまったりしてしまい、向こうは変な人がいるもんだと思ったかもしれません。まあ、それだけの話ですけども。


 何だか締まりませんが、これで終わりです笑笑


 趣味の部屋は、今年はこれが最後の更新になると思います。ここをお読みの皆さん、よいお年をお迎えください。それでは。また!

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趣味の部屋 岩間 孝 @iwama-taka

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