第14話 目覚め

「お前達は、何者だ!!!」


「あいつは……!?」


「彼は……ワイドキングです!

多分! このダンジョンのボスです!!!

でも、おかしい……。

まだ、ダンジョンにボスが湧くには早すぎる。」



「お前達の姿は何だ……!!?

我が眷属を愚弄するか!!!

それとも我が眷属を騙し……そう言う事か。

許せん……許さんぞーーー!!!」


「…………フィンさん! めちゃくちゃ怒ってるんですけど、どうしますか!?

逃げますか……?」


すると、眩い光に包まれた。


「何だ何だ!?!? 特に変わった所は無いが……」


「多分……もう逃げられません。」


「何で!? さっきの光は僕達を逃がさない為の物だと思います。」


「……アイツって、強い?

俺達でも倒せる???」


「アンデットの王ですから……

分かりませんが、普通の攻撃ではダメージすら与えられないかと思います。」


「絶望的ーーー!!!

しかし、まぁ……やるだけ! やってみるか……」


そして、俺達はいつも通りに無詠唱で魔法をボンボンぶち込む!!!


しかし、魔法障壁によって全て防がれてしまった。


「フィンの剣の傷も直ぐに回復するし。

アイツ……強くね!!!」


「だから……強いって言いましたよね。」


「このまま戦っても勝ち目ないよね。

俺達……」


「はい……」


「はい。じゃねーよ! 

どうする!? GOする!!!

どうする? どうする? どうする?

何か無いのか!!!」


『アンデットの王には、聖魔法が闘気による攻撃が有効です。』


「聖魔法……闘気!?

って、聖魔法は普通か!!!

なら、大賢者! 聖魔法と闘気を習得する。」


『承知しました。

聖魔法と闘気を習得します!

習得しました。

しかし、闘気は体を借りるかスキル共有のスキルを習得したいと同時使用は出来ません。』


「スキル共有……そんな便利なスキルがあったとは!!!

もう、文句を言ってる暇はない……

大賢者! それも習得する。」


「承知しました。

スキル共有の効果により! フィン様もマスターのスキルを使う事が出来るようになりました。

ただしフィン様は魔力がない為にマスターの魔力を消費して使用を可能にきます。

宜しいでしょうか!?」


「ああ、それでいい……頼む。」


『了解しました!

フィン様もスキル、魔法の類を使用可能。』


「フィン! 闘気を使った事はあるか?」


「ありませんよ! そんなモノ……」


「とりあえず! ワイトキングに効果がある。

聖魔法と闘気を習得した。

俺のスキルで、お前にも俺のスキル全てを使えるようにしたから……試しに使ってみてくれ!」


「でも、僕……魔法とか、そう言ったモノの類を使った事ありませんし……上手く使えるか……」


「大丈夫だ! 体は覚えている。

俺が魔法を使った感覚を……魔力は俺のを使えば良いから。」


「それでも……」


「心配するな! お前は1人じゃない。

俺がついている!!!」


「……分かりました。

やってみます!!!」


「行くぞ! フィン、2人でアイツを倒すんだ!!!」


「はい!!!」


それから……

ワイトキングと激しい戦闘になった。

お互いに魔力の撃ち合いと相殺……

ワイトキングの攻撃で、こちらもダメージを受けたが、回復魔法で何とか持ち堪えた。


そして、決め手となったのはフィンの使う闘気だ!!!


ワイトキングの弱点である攻撃を喰らわせ続けた結果……2対1と言う事もあり!


最終的には、こちらが勝利した。


そして、ワイトキングを倒した俺達は

巨大な魔石と魔吸石を手に入れた。


「…………おお…………こんな巨大な魔石を食べたら……どのくらい……スキルポイントが貰えるか……楽しみ……ぁ……でも……売れば、お金になるか………………。

そんな事より……魔吸石…………これで、フィンの妹は助かる……。

俺達の冒険は……終わりか………………」


そんな事を考えているうちに、魔力の使い過ぎにより意識を失った。


『スキル睡眠発動……

一定以上の魔力を消費しすぎた為に、一時!

意識を遮断して回復に努めます。』



俺が久しぶりに目を覚ますと……


そこには、森が広がっていた。


「ここは……!? 

俺は、死んだのか!?」

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