第12話 顔

次の日は、またダンジョンへと向かった。


そして、その日は午前中のうちにスケルトンを倒しまくると手に入れた魔石を半分は食べて残り半分は換金する為に残して早めに街に戻る事にした。


しかし、街に戻る途中で1匹のオークと出会し戦闘になったが……難なく倒し!

昼は、そのオークを食べる事にした。


「ドックも一口どうですか!?」


「いや、俺は腹は減らないからな……」


「でも、僕1人じゃ食べ切れませんし。」


確かに……フィンの体では、丸々1匹のオークを食べる事は不可能。

ならば……と思い俺も食べる事にした!


ムシャムシャ……


「おお!!! これは! なかなか美味い。」


そして、お腹は満腹にはならないが美味しいからフィンが残したオークを平らげた。


「ふぅ〜……やっと、食べ終わった!

持ち帰る事は出来ないし。

モンスターを倒して食べるのも、大変だな!」


「そうですね。」


『空間収納を習得すれば解決出来ます。』


「……大賢者さん。

早く言えや! ゴラッ!!!」


『空間収納を習得しますか?』


「当たり前じゃ!!! 

そんな便利な能力!!!

はよ! 教えんかい!!!」


そうして、空間収納を覚えた俺はフィンに

その能力を見せると!


「凄い! 凄い!!!」


大興奮だった。


俺は、他にも便利なスキルが無いかと大賢者に尋ねると!


「魔力探知などは? 周囲の魔物を把握出来て便利ですよ。」


「…………習得します。」


「承知しました!」



「他には、どんなスキルを使えるんですか?」


「実はな! フィン……魔力探知も使えるんだぜ!!!」


「魔力探知……凄い! ドックは本当に凄いですね。」


「そうだろ。そうだろ。

早速使ってみるかッ! 魔力探知!!!」


「はい! お願いします。」


魔力探知発動!!!


すると……


周囲を魔物に囲まれていた!


「……ヤバくないか!? フィン」

「ヤバいですね。ドック……」


『周囲をオークに包囲されています。

ロゴをドクロからオークに変更する事をお勧めします』


「何それ!? 何か良い方法があるなら、お願いします。」


『ロゴをドクロからオークに変更します。』


すると、胸元に描かれていたドクロの顔がブタの顔へと変わると……


『念の為、フードもかぶってください。』


「フィン……フ……フードだ! フード!!!

フードをかぶれ!!!」


「は……はい!!!」


そうして、俺たちの前にオークの群れが現れた!


「おおぉ!!! お前たち大丈夫か!!?」


そうオークが話しかけて来るが……

俺達は、何故!? 

魔物の言葉が分かるのか……!?

それすら疑問に思わぬほどテンパっていた。


「だ……だいじょうぶですブー!!!」


「……なんだ!? その話かた……。

お前たち何処の里の者だ!!?」


「あっちの里ブー!!!」

「おい! フィン、その話し方止めろボー!」


「まぁ……いい。

そんな事より! 

ここでオラ達の村長が何者かに殺された!!! お前たち何か知らないか!?」


「知らんボォ!」


「多分! この跡からして、人間の仕業だ!!! お前たちから人間の匂いがプンプンする。 

なんか知っているなら早く話せ!!!

村長の仇……捕まえたらズタズタのギタギタにしてやる!」


「僕達も人間に襲われて、命からガラ逃げて来たんたんだュ!」


「そうか! その人間は、どの方角に居る!」


「あっちです!」


「そっちは、オラが来た方だ!!!」


「間違えた! こっちです!!!」


「そうか! お前たちも気をつけて帰れよ!」


「ヘィ!」


そうして、オーク達は立ち去って行った。


「フィン、急いで帰るぞーーー!!!」


「分かりました!!!」


そうして、俺達は魔力探知を活用しながらオーク達に会わないように急いで街へと帰還した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る