概要
長い冬が明ける。今、春が瞬く。
ニ一六七年、春。
四十三年前、秋山一稀はコールドスリープの研究を第一人者として進めていた。コールドスリープの治験に参加する不治の病をかかえる恋人と同じ時を生きるため、自らも被験者として治験に参加した秋山は目を覚ます。
四十三年前、秋山一稀はコールドスリープの研究を第一人者として進めていた。コールドスリープの治験に参加する不治の病をかかえる恋人と同じ時を生きるため、自らも被験者として治験に参加した秋山は目を覚ます。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!二人で生きるための選択が問う、愛と後悔と希望のお話
物語の一行目から、登場人物の息遣いが聞こえました。続いて、病院特有の温度を管理された空気の匂いと、2024年現在よりも遙か未来に訪れた春の気配、そして彼らが生きる世界の在り方が、高い解像度で伝わってきて、心地よい没入感がありました。
研究者の主人公・一稀は、不治の病をかかえる恋人・柊華と生きるために、コールドスリープの実用化を目指した「冬ごもりプロジェクト」に、柊華と共に参加します。
けれど、コールドスリープから目覚めた四十三年後の世界でも、柊華の病を治療するすべはなく……一稀と柊華は、当時の両親や友人の多くを喪った世界で、巡る季節を過ごしていきます。
コールドスリープという選択を、後悔…続きを読む