一途に思い詰めた先にあるものは？

亡き人に会いに行くシチュエーション。

この物語では、悲しみや懐かしさに先立って、ぞっとする得体の知れなさを感じるかもしれません。そして、常軌を逸した狂気をそこに読み取ることになるでしょう。

情報は極端に制約されています。
一つわかるのは愛する人だ、ということ。

「あなた」を語るのは誰なのか。
その視線に宿る思いが明かされるラストは多層的な解釈が可能です。

不思議な読後感の物語です。ぜひご一読下さい。