山に触れたものの末路
山奥の廃病院。
立入禁止の看板が、虚しく揺れるその先に、蔦と苔に塗れたそれは建っていた。
嘗ては肺病の末期患者の療養所であった病室に、招かれざる人影が四つ。天井から吊り下げられた電球のように、縄に括り付けられて揺れている。
数分前まで泣きながら哄笑していた四人は、いまは物言わぬオブジェと化して。
「うつるからだめだよって言ったのにね」
療養所の屋上、錆び付いたフェンスに腰掛けて頬杖をつきながら、少女は呟く。
フェンスの内側では白と黒の犬が二匹、お行儀良くお座りをしていた。
山姥少女と山の怪 宵宮祀花 @ambrosiaxxx
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