遥か昔から続く命の営みは、今に、そして未来に繋がっている――。

 タイトルにある「叙事詩」とは、「歴史や伝説などを物語ふうに述べた詩」のこと。
 ですからこの作品では、「物言わぬ命」の歴史が物語ふうに語られます。

 最初は、何のことが語られているのか分からないかもしれません。しかし、読んでいくうちに植物のことが語られていることが分かっていくことでしょう。

 植物の歴史というと、木の一生を思い浮かべるかもしれませんが、ここで語られる始まりは、遥か昔。具体的な時間を示すならば、40億年くらい遡ります。
 叙事詩ですから、具体的な数字などは書いてありませんし、詳しい出来事も書き記されていません。

 あくまで植物の目線から語られて行くため、読み手の皆さんの想像力で植物がこれまでの歴史を辿っていくことになりますが、きっと壮大な物語に思いを馳せることができることでしょう。そして現代へたどり着いたとき、ある身近なものに焦点が当てられ、皆さんは驚くはずです。

 遥か昔から、今に至るまでの壮大な植物の歴史。
 気になった方は、植物の語りに耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

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