この作品は、二つの視点で語られて行きます。
一人は、早期退職をして念願の別荘を買った須藤さん。もう一人は、彼の隣の別荘の家政婦さん。
この二人の出会いは、須藤さんが庭をチェーンソーで整えていたときでした。
家政婦さんがやってきて、チェーンソーの話をしているうちに、須藤さんが使っていたものを「貸してほしい」と言うのです。
時間内に庭の手入れをしなくてはいけないのだろうと思った須藤さんは、彼女の事情を察し貸すことにします。
ですが、一時間後に戻ってきたそれからは、ある「におい」がして――?
何となく事件のにおいがしますが、そう思った時点で作者さんの術中にはまっています。二人がこのあとどうなったのか、気になった方は読んでみてください。
冒頭からは想像できない意外な結末に、きっとくすっと笑えると思います。