怪奇異話　『西瓜男』

　腹が西瓜のように膨らんだ『西瓜男』は、不思議な街で知り合った大男に連れられ、迷いを解決してくれるという女主人の許を訪れた。
　家事をすることを条件に女主人の家で居候することになり、女主人に「お前がここに来たのは自分の罪を白状するためだ」と言われたことがきっかけで、過去の記憶と向き合っていく。
　あるとき買い物に出ようとした西瓜男は、花柄の首輪をした黒猫を目にする。そのことを知った女主人は血相を変え、大男の正体は閻魔で、お前は閻魔に魂を喰われたのだと言う。
　その後西瓜男は、幼馴染の影と再会する。影は西瓜男の腹の子どもは自分たちの子どもだといい、西瓜男は影への罪悪感から涙を流す。
　西瓜男は影と共に女主人の家へ戻り、夕飯を食べている時に悪阻に襲われる。影と共に休んだが、その際に昔の『罪』につ…続きを読む