世界のあらゆるものを咀嚼し、嚥下し、吸収する。すべては卵のために

世界と世界の狭間にある宿場。
あるとき、その宿場に大きな卵を背負った青年が現れる。
宿場の主人の前で青年はあらゆるものを食べ、卵の栄養を摂取していく。
どんどん大きくなる卵の行く末とは……?

食事とは、世界の一部を自分のなかに取り込み、自分そのものとしていく行為。
卵のために絵画や論文までを食す青年、彼が取り込んでいった世界は、その卵にどのような結末をもたらすのか。
宿場の主人の目線で淡々と語られるのは青年の物語なのか、それとも……。

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